アトレチコ鈴鹿への期限付き移籍を発表したカズは新しいユニホームに袖を通しボールを見つめる（撮影・水谷安孝）

　JFLのアトレチコ鈴鹿クラブに横浜FCから期限付き移籍することが決まったFWカズ（三浦知良、57）が25日、東京・国立競技場で加入会見を行った。 　1年半にわたりポルトガル2部オリベイレンセでプレーした。ポルトガルでは、監督も同僚も、カズの過去の経歴や年齢に忖度（そんたく）することなく強度とハードワークを求めてくれた。「厳しい言葉も言われた。忖度なく接してもらえたことで、精神的に若くいられたので、そのピチピチ感を出せたら」と新天地でのプレーを見据えた。 　57歳で、来年はプロ生活40年目を迎える。「明らかに他の選手より年上。ベテランらしいプレーといわれるが、ベテランらしくないプレーが出来たら」と見据える。カズが思い描くのは、1対1で果敢に仕かけゴールに向かうこと。 　ポルトガルでは、チャンスがあれば積極的にシュートを打つことも求められた。その経験を踏まえ「FWは常に前向きに向かうことが大事だと、ポルトガルのサッカーに触れて思った。ベテランになるとそういうプレーをしなくなってくる。そういう中で、練習でそういうプレーが出来る時もあって、自分自身もすごく、モチベーションも上がるし、試合でやれたらいいなと。果敢に攻撃していく、ドリブルで勝負するプレーを心がけてできたらいい。ポルトガルで得たものではないかなと思います」と、ポルトガルでの経験を生かし、ピチピチで若さあふれるプレーを誓った。【岩田千代巳】