【プロジェクトリーダー佐原伸一氏インタビュー】スズキがGSX-R1000Rでレースに帰ってくる!!! サステナブル素材と合成燃料で鈴鹿8耐に挑む!!
このレース活動が、現スズキユーザーの愛車の存続にも繋がっていく
──佐原さんのプロジェクトの中における役割とは? 「今はまだ事務局も全て自分でやっている状態ですので、まだまだこれからですが、MotoGPレース経験のあるスタッフなど手伝ってくれる人はだんだん増えてきています。でも、そんな経験者だけでなく、サインボード出しとか教えればできるようなことについては社内から募集しようと思っています。人数としてはヨシムラさんが8耐に参戦するのと同じくらいのスタッフ数になるかもしれませんが、その内訳はもっと育成的な要素や、社内でのレースへの理解を広めること、チャレンジする企業風土を形成するといったことに繋がればと思っています。場合によってはディーラーのメカニックさんなどにも手伝ってもらったら、その人にとってもいい経験になると思うんですよ」 ──マシンカラーの意味合いは? 「私がこだわったのはブルーです。グラフィックパターンは昨年のヨシムラさんのマシンのままですが、あちらは赤でこちらは青。白と黄色のラインについては、昨年のジャパンモビリティショーのスズキブースのテーマがその色だったので反映しています」 ──そういえばeチョイノリなどがそんな色でしたね! 「まさしく。ですので、これもエコに繋がるイメージということで採用しました」 >>>この白と黄色がJMSでイメージカラーだった。
──先日スズキ二輪事業部長の田中さんにインタビューした際、やはりエンジンを生き残らせていくには、今ガソリンエンジン車を所有しているユーザーさんがそのまま使えるようなサステナブル燃料の開発が不可欠だとおっしゃっていました。このチームスズキCNチャレンジにはそうした技術開発も含まれますか? 「もちろんです。バイクに特別なことをせずにサステナブル燃料を使えるようになれば、今世の中にあるバイクがサステナブルになるとうことですから。でも、じつはエルフのサステナブル燃料をガソリンエンジンに入れて問題が起こるかといったら、起こらないんです。エタノール燃料がアルミを腐食するとかゴムシールが傷むとか、過去にあったそうした課題も特になく……。もちろんセッティングは必要ですが」 ──市販バイクにも繋がる重要なプロジェクトになりそうですね。 「そう、私一人でやっている場合じゃないよね(笑)……って、一人じゃないですけど。いずれにせよ、今後もオートバイの世界が続いていけばいいなと思っています」 ──レースに参戦するライダーは決まっているんですか? 「有力な候補は一人います。あとは……誰かいいライダーがいたら教えてください(笑)。今年はまず第一歩とはいえ、レース成績も出るならそれに越したことはありませんから。とはいえまずは第一歩。これが来年に続き、気が付いたら上位にいる、というふうにしていきたいです」 >>>ゼッケン0を纏う。