「日本版ライドシェア」実際どれだけ稼げるの?→ドライバーが明かしたリアルな月収
ドライバーの自家用車を使うか、タクシー会社の営業車を貸し出すかは、タクシー会社によって方針が異なる。 日本自動車交通の場合、車両をドライバーに貸し出し、会社がガソリン代やメンテナンス代などを負担している。 一方、自家用車ドライバーが自身の車両を使用する場合、ガソリン代やメンテナンス代などは自己負担となるが、事前に手当を設定し、勤務ごとに手当を時給に加算するケースが多い。 ライドシェアドライバーは、時間に自由の利く個人事業主に加え、他の仕事を掛け持ちしている人が多い。 たとえば、町工場の経営者やフリーランスのエンジニアとして働く人のほか、昼間は配達、夜はドライバーとして人、転職活動中の人などさまざまだ。仕事柄、男性が多いが、女性ドライバーもいる。 ドライバー仲間の中には「目いっぱい稼働して月20万円以上稼ぎ出す人もいる」(鈴木さん)という。 社会保険に加入しない条件で働くため、一般のアルバイトに近い。確定申告の際は給与所得として報告し、鈴木さんとしては「月5万円程度であれば非課税で生活費の足しとして便利」だという。
● 一番稼げる時間帯の枠が ドライバー間で奪い合いに 日本版ライドシェアはタクシーが少ない時間帯や地域に導入が制限されているため、まだ規制が多い。 たとえば、東京都内では東京23区、武蔵野市、三鷹市だけ認められている。 働く時間は1週間で20時間までという決まりがあり、1週間あたり40時間以上の労働契約を結んでいる被雇用者はドライバーになれない。 また都内での運行時間は、月曜日から木曜日の午前7時から午前10時台、金曜日の午前7時から午前10時台と午後4時から午後7時台、土曜日の午前0時から午前4時台と午後4時から午後7時台、日曜日の午前10時から午後1時台まで、といった規制がある。 さらにこの時間帯の中で、タクシー会社ごとに運行可能台数も制限されている。 たとえば平日の午前7時から午前11時はA社は10台、B社は15台といった具合に、国から枠数が割り当てられている。 そのため、稼働率が高まる人気の時間帯の枠を同じタクシー会社のドライバー仲間の間で奪い合うことになる。「特に一番稼げる土曜日夕方や日曜日の枠の確保が大変」と鈴木さんは不満を吐露する。