真のエースへ、日本ハム大海がNPBアワーズで「全ての成長必要」と宣言!来季は沢村賞、MVPも期待
プロ野球の年間表彰式「NPB AWARDS 2024 supported by リポビタンD」が26日、都内で開かれ、日本ハム・伊藤大海投手(27)が最多勝と最高勝率の投手2冠で表彰された。チームでの投手2冠は、投手3冠となった15年大谷翔平投手(30=現ドジャース)以来9年ぶり。自身初のタイトルを手にした自信を胸に、来季も球界を盛り上げることを誓った。 黒のスーツの合間から見える赤のネクタイが、華やかな会場とマッチした。スポットライトが、伊藤を照らす。栄誉を示す2つのトロフィーを両手に抱え、緊張しながらも、少し誇らしげに笑みを浮かべた。 「勝率と勝利数は、僕一人ではどうにもできない部分があるので、チーム全員がくれた賞だと思っている。そこに感謝して、今日という日をしっかりかみしめたい」 周囲への感謝は忘れなかったが、伊藤なくして今季の日本ハムはなかった。ソフトバンク・有原と並ぶ14勝、勝率・737で、2年連続最下位だったチームを2位に押し上げる原動力となった。特に昨季は1勝しかできなかったエスコンフィールドでは、登板13試合で9勝1敗と圧倒的な強さを誇り、本拠地のファンを沸かせた。 100球前後で降板する先発投手が多くなっている時代だが、5完投4完封をマーク。名実ともにチームの新エースとなったが「こだわりは物凄く強かったので、まだまだそういう数字を伸ばせるような投球をしていきたい」とさらなる高みを目指す。 壇上では「別な個人タイトルも獲れるように頑張りたい」と欲も見せる。最優秀防御率にシーズンMVP、さらに投手の最高の栄誉である沢村賞など、手にしていない賞はある。目指すタイトルについて具体的には語らなかったが、「今日、(自身が)表彰がなかった賞ですかね」と意欲を示した。 侍ジャパンの主戦として期待されたプレミア12はコンディション不良で辞退したが、連覇が懸かる26年のWBCには「(来季は)チームとしても個人としても圧倒的であるようなシーズンにしたいと考えているので。その先にWBCが見えてくる」と言う。 新庄監督も就任4年目を迎え、目指すはもうリーグ優勝、日本一しかない。昨年に続いてエスコンで自主トレを行う予定で「心、体、全ての成長がもちろん必要」と伊藤。チームの命運を握る右腕が、真のエースへの階段を上っていく。