中国EC商品のレビュー動画、韓国で人気が拡大する理由とは
【08月28日 KOREA WAVE】韓国で最近、YouTubeやInstagram、TikTokなどのオンライン動画プラットフォームでは、中国のEC商品を扱うレビューコンテンツが次々と登場している。主に「コストパフォーマンス」が優れた商品を探す人々が多いが、韓国国内で正式に販売されていないため購入に踏み切れない人々の疑問を解消するための動画がほとんどだ。 超低価格商品を前面に押し出すアリババグループ傘下「アリ・エクスプレス(AliExpress)」と、最近韓国市場に進出した中国の新興EC企業「テム(Temu)」が、日常的な生活用品から衣料品、電子機器まで多岐にわたる商品をクリエイターたちのカメラに収め始めた。アリは2018年、テムは2023年に韓国市場に本格進出した。 中国のEC商品と国内販売商品を対比・比較する「真剣な」動画も最近まで続いている。同じ外観の製品を中国と韓国のECサイトから購入し、その使用体験を紹介する形式だ。 例えば、登録者数80万人のYouTuber「ジェイジェイ」は今年5月6日、韓国の大手EC企業「クーパン(COUPANG)」とアリから購入した棚や車用掃除機、キャリーケースなどを比較する動画を公開した。この動画は今月22日午前時点で87万回以上の再生回数を記録している。 ジェイジェイは動画の中で「中国のショッピングモールと韓国のショップで、同じ見た目の商品を注文してみたが、細部に差があるものもあった一方、大部分は品質に大きな差がなく、ほぼ同じに見える商品だった」と語った。 ただ、「直輸入で安く購入するのが必ずしも良いとは限らない。時には、価格が少し高くてもアフターサービスや安全認証が確実な韓国国内正規品や正式に輸入された製品を購入する方が得策なこともある。どちらの購入方法が良いかは決めかねる」と付け加えた。 登録者約77万人のYouTuber「テクモン」も、今月12日に公開した「アリで製品を50個買ってみた」というタイトルの動画で「本当に良い商品もあるが、『こんなものを売っているのか』という商品もあった」と伝えた。 ビューティーYouTuber「ジニャ」がテムで購入したウィッグを使ってメイクした場面を収めたショート動画は、投稿から約10日で180万回を超える再生回数を記録し、多くの注目を集めた。 TikTokでは「アリテム王」という名前のクリエイターまで登場した。 だが、偽物や有害物質検出などの論争が続く中で、「テムで買った○○」という一つのミーム(ネタ画像)も生まれている。 もともとアリやテムで「失敗した」購入経験を共有するコンテンツが人気を集め、それを模倣するパロディ動画が制作されたと分析されている。 例えば、今月9日に公開された「テムで買った餃子製造機」というタイトルのショート動画では、餃子の皮に具材を載せて機械を作動させる場面が収められている。 操作方法を何度も試みたが、結局うまく作れなかった餃子を見た視聴者の間では「テストもせずにそのまま製品を出したのか」「具材を入れるときに少し押さえなければならない」「わざと失敗する状況を演出しただけだ」などの反応が寄せられた。この動画は現在、321万回を超える再生回数を記録している。 このような現象は、芸能人やスポーツ選手などの有名人を風刺したコンテンツとして再生産されている。 対象となる人物の写真を先に見せ、その後、全く似ていない人が登場し、同じポーズを取ったり、有名なセリフを言ったりしてコミカルな場面を演出している。 以前、韓国放送公社(KBS)のバラエティ番組「メソッドクラブ」でお笑い芸人のクァク・ボムが俳優チョン・ウソンを真似した動画は、オンラインで「テムで買ったチョン・ウソン」などのタイトルで急速に拡散し、注目を集めた。 TikTokユーザー「チュルトン」が今月19日に公開した「テムで買ったファン・ヒチャン」の動画も多くの関心を集め、再生回数が40万回を超えた。 このようなコンテンツを見たネットユーザーたちは、全く似ていない外観の人々に対して「テムでも売っていない」といった冗談を残している。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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