ソフトボール・切石結女「阿部監督みたいに」“打てる捕手”に成長へ 小林誠司の「美しいスロー」見て勉強も…4・12JDリーグ開幕
ソフトボール女子の国内最高峰リーグ「ニトリJDリーグ」は12日、愛知などで3季目が始まる。開幕に先立ち、昨季覇者のトヨタ自動車・切石結女捕手、デンソー・中村優花外野手、NEC・大塲亜莉菜投手、SGホールディングス・山本星内野手、シオノギ・白石穂花内野手が2日、東京・墨田区の報知新聞社を突撃訪問し、新シーズンへ意気込みを語った。日本代表でも主軸を担う切石は、プロ野球・巨人の阿部慎之助監督のような“打てる捕手”への躍進を誓った。 昨季のトヨタ自動車はプレーオフのダイヤモンドシリーズ決勝でビックカメラ高崎の連覇を阻み、22年のリーグ発足後、初優勝。2連覇を狙うトヨタ自動車は、13日のタカギ戦(滋賀)で初陣。21年東京五輪金メダルの左腕・後藤希友の女房役としてチームを率いる切石は「(後藤とメーガン・ファライモの)2本柱がリズムを作って、攻撃につなげることがキー。チーム防御率を1点台前半に抑えることは、捕手としてこだわりたい」と決意した。 昨季は2季連続でMVPを獲得するなど個人タイトルを総なめにした1歳下の後藤の活躍を捕手として支え、チームをリーグ初制覇に導いた。切石自身も西地区のベストナインに選出され、充実のシーズンを過ごした。 今季はさらなる進化へ“打てる捕手”をイメージした。プロ野球・巨人の阿部慎之助監督と同じ千葉県出身で、小学生時代は6年時に千葉ロッテマリーンズジュニアで活躍するなど野球少女だった。「巨人は小さい時から好きで、阿部監督が選手の時によく球場に見に行ってました」。約3年前に負傷離脱していた時には「セカンドスローが美しい」と尊敬する巨人・小林誠司捕手の送球の動画を繰り返し見て、ステップを練習。また、昨季の打率は2割7分5厘で、リーグ後半戦にかけて打撃に課題が残った。今季は「(選手時代に4番も打った)阿部監督みたいになれたら」と攻守で貢献していく。 28年ロサンゼルス五輪で2大会ぶり種目復帰が決まった。切石は東京五輪後に日本代表入りし、昨秋の杭州アジア大会では日本の6連覇に貢献。昨季限りで東京五輪金メダルの我妻悠香捕手(ビックカメラ高崎)が引退したことで、切石には日本の正捕手として期待がかかる。「(我妻捕手が)いる時はどこか甘えていたけど、捕手として前に出て引っ張っていくような立場になった。まだ代表として経験が浅いので、世界選手権もそう、28年に世界一になるための過程だと思って勉強したい」。“アベ”な活躍でリーグを盛り上げる。
報知新聞社