彼女の自宅は、爆心地から2kmと離れていない…「隣はヒズボラ」パレスチナ難民キャンプのヤバさ 9月にレバノン・ベイルート襲った空爆のその後
4カ月前に第2子を出産したばかりの彼女は、生後間もない赤ん坊を含む2児を連れての避難を余儀なくされている。わが子の命を守るという使命感に突き動かされ、一刻も早い退避を優先させたため、貴重品を含む多くの私物は置いてきたという。彼女は「子どもたちにこれ(紛争)を引き継がせるわけにはいかない」と話した。 「早く終息することを願っている」という彼女の言葉とは裏腹に、これまで数えきれないほどの不公正を目の当たりにしてきたレバノンの地に住む人々は、どこか習慣的に事態を見ているように感じられる。覚悟というよりも、あきらめに近いのかもしれない。
■9月27日以降も継続する空爆 10月7日時点でも空爆は継続しており、人々は依然として南方から飛来する脅威にさらされている。現代に生きる一市民として、彼女たちの言葉を重く受け止め、私たちが果たすべく役割が何なのか考え、行動していかなければならないと思う。
村中 千廣 :フリーライター