藤浪晋太郎は昨季ゼロのメジャー登板が今季32試合予想も…WARはまさかの0・0
大リーグ公式データサイトのファングラフスは、成績予想システムとして定評がある「ZiPS プロジェクション」2025年のメッツ版を9日(日本時間10日)までに発表。これにより、パドレス(ダルビッシュ有、松井裕樹)を除けば日本選手を擁する全チームの予想が出そろった。 日本出身の投手で目を引くのは、メッツからFAとなっている藤浪晋太郎だ。渡米2年目の昨季はメジャー登板がかなわなかったが、今季は32試合(先発5)で計58イニング3分の2をこなすとされ、4勝4敗、防御率はメジャー通算7・18から4・76まで改善されると予想された。 さらに62奪三振、38四球、6被弾、9イニング相当の奪三振率は9・5、『ERA+(球場特性を補正し、リーグ平均を100で換算した防御率)』は85。だが『fWAR(代替可能な控え選手に比べ、何勝を上積みできたかを示す評価指標)』の予想は、まさかの0・0。ちなみに、メジャー1年目の2023年はfWAR0・2だった。 今季予想の同トップはドジャース・山本由伸でfWARは3・5。先発24試合、145イニング3分の2で11勝6敗、防御率3・43。150奪三振、31四球、16被弾、9イニング相当の奪三振率9・3、ERA+は123となっている。昨季は右肩回旋板の損傷で3カ月弱の離脱があり、fWARは2・8止まりだった。今季は飛躍のメジャー2年目となるか、注目だ。 同2位はカブスの今永昇太で、fWARは惜しくも3・1。27試合(先発26)で145イニング3分の1を投げ、9勝7敗、防御率3・49。153奪三振、35四球、20被弾、奪三振率9・1、ERA+111。 ちなみに、メジャー1年目の昨季はリーグ3位の防御率2・91をマークし、新人王投票で4位、サイ・ヤング賞投票でも5位。fWARはチーム投手陣でトップの3・0だった。 今永に次ぐのはメッツの千賀滉大で、fWAR2・9。24試合の先発で計138イニング3分の1をこなし、9勝7敗、防御率3・51。15被弾、149奪三振、62四球で奪三振率9・7、ERA+115と算定された。 これに続くのは、昨年11月にエンゼルスと3年総額6368万ドル(約101億円)でFA契約した菊池雄星で、fWAR2・5。28試合(先発27)で8勝8敗、防御率4・09、161奪三振は日本投手で最多の予想だ。47四球、22被弾、奪三振率10・1、ERA+102となっている。 昨季は7月末のトレード期限にアストロズへ移籍後、先発10試合でチーム9勝、防御率2・70とブレークスルーに成功し、オフの大型契約に直結した。 2年ぶりで先発投手も務める『二刀流』が見込まれるドジャース・大谷翔平は、fWAR2・4。登板17試合で100イニング3分の1、7勝4敗、防御率3・77。108奪三振、39四球、14被弾、奪三振率9・7、ERA+は109。今季マウンドに登るのは5月以降と伝えられ、投手としてのfWAR予想は2・4にとどまったが、DHとしては日本選手で断トツトップの6・8をたたき出すとされ、投打の合計ならば9・2だ。 日米通算165勝を積み上げているタイガースの前田健太は、fWAR0・3。25試合(先発18)で103イニング3分の1を4勝6敗、防御率4・88。91奪三振、32四球、17被弾、奪三振率7・9、ERA+85。 昨季はキャリアワーストの防御率6・09、fWAR0・0で、ZiPSプロジェクションは直近のシーズンデータを重視するために予想こそ伸び悩んでいるが、2025年は捲土(けんど)重来を期するプロ18年目となる。
中日スポーツ