投資をはじめたいけど、できれば失敗したくない…今こそ知っておきたい3つの「落とし穴」
落とし穴②「投資先」と「時間」の分散を考えずにまとめて購入
「投資にはリスク分散が大事」と耳にしたことがある方も多いと思います。 たとえば投資先を分散しようと思いたったとき、同じ「内需関連株」と呼ばれる不動産株や百貨店株を買うのは好ましくありません。内需が落ち込んだ時に、一緒に株価が下落してしまう可能性が高いためです。 リスク分散のために投資先を分散させることが目的なので、同じような値動きをしてしまう株を買うのは避けましょう。 投資先を分散するときには「同じような値動きをしないこと」を一つの基準として選ぶのもひとつの手です。 また、投資先だけでなく「時間」の分散も考慮する必要があります。 時間の分散とは、一度に投資してしまうのではなく複数回に分けて投資するということ。これによって買った価格や売った価格が平均化され、大きな失敗を避けやすいメリットがあります。 初心者の方は一度にすべての資金を使って購入するのではなく「毎月〇万円」というように、複数回に分けて購入するようにしましょう。 長期的な購入という意味では、まず新NISAの「つみたて投資枠」の利用を検討するのもよいでしょう。
落とし穴③「損切りのルール」を決めずに売買する
投資をはじめたばかりの人にはハードルが高くなりますが「損切りのルール」は決めておくべき事項です。 「損切り」とは、損失が出ている状態で保有している株を売り、損を確定させること。腐ったミカンの話のように、早めに損を確定させることで、深い傷を負うことがなくなります。 さらに、一旦損を確定したあとで、その資金をほかの投資先に振り向けることも可能です。 損切りルールを決めるには、いくつかの方法があります。簡単なのは、自分が許容できる範囲の株価下落を計算してルールを設定する方法です。 たとえば、1株1500円の株を100株保有しているのなら、15万円の評価額となります。自分の中で3万円の損が線引きと思っているのなら、単純に「株価が1500円から1200円に300円下落したら損切りとして売り注文を出す」と決める方法が最も簡単です。 ただし、その銘柄の株価の変動幅を考慮して損切りラインを設定する必要があります。日頃からどのくらいの値動きがある銘柄なのかはチェックしておきましょう。 ●「安いから買う」の実践には多少リスクあり 株式投資で「株価が安いから買う」という言葉を聞いたことがある人も多いと思います。 たしかに安いときには買いたくなりますが、安くなったら買うのが必ずしも正しいとは言えません。安くなるのには当然理由があり、そのほとんどは悪い理由です。業績が悪いとか、ネガティブなニュースが出たなどの理由によって株が売られ、株価が下落し安くなるというのがほとんどのパターンです。 良いニュースが出たらみんなその株がほしいので株価が上がることが多いです。 ただ、「安いから買う」は間違いとも言い切れません。厳密に言うと「安い」はただの「安い」ではありません。「その企業の評価に比べて株価がまだ割安だったら買うべき」というのが正しい投資行動なのです。 今の価格がどれだけ安いのかということばかり見るのではなく、割安であるかどうかを見るPBRやPERなどの指標も一緒に見るとよいでしょう。