医学博士が解説!高血圧の改善に向けて「絶対やってはいけない」こととは?ストレスで血圧が上がる?悪循環から脱却する方法とは
薬を変えてみる
血圧が戻らないのはどのような人でしょう? 吉田先生「だいたい高血圧の人の90%くらいは本態性高血圧症ですが、誘発性高血圧から本態性高血圧に移行すると、血圧がなかなか元に戻らないということはよくあります。 本態性高血圧症は遺伝子の影響がものすごく大きいです。たとえば親が高血圧だと、こどもも本態性高血圧症になるリスクは2倍です」 この方は薬を飲んでいるようですが、他の治療法はありますか? 吉田先生「血圧を下げる薬はいくつか種類があります。しかも、まったく違うメカニズムで血圧を下げるという種類がいくつかあります。 人それぞれ高血圧のタイプが違いますので、薬の種類を変えたら血圧が下がるのはよくあることです。次回の診察の時に主治医に相談されるといいです」
不健康マウントはダメ!
吉田先生「また塩分摂りすぎ、運動不足、肥満、アルコールも血圧を上げる因子で、そこの部分は食生活、生活習慣を変えていいただきたいです。しかし、実際にはなかなか持続しないです。 これに対してシドニー大学の研究ですが、健康的な生活について他人にアドバイスをしたら、健康にいい生活習慣が自分自身もいつまでも持続するというデータが出てます。 アドバイスすると、その瞬間は先生のような立場になるので、これはしっかり実践しないといけないという自覚が芽生えます。 逆に、絶対やってはいけないこと。中高年同士が、健康に悪い生活習慣について自虐ネタを言い合うことです」 「ガンマGTPが300だ」「大丈夫、俺なんか500だ」とか、不健康自慢はよく見られます。 吉田先生「そういうダメ話をしていると、運動しないとかカロリー高いものを食べるとかに罪悪感が消えていって、ますます不健康な生活習慣が定着して、本当に不健康になってしまいます。自分のためにもならないし、それを聞いた相手のためにもなりません」 「不健康マウントはとったらいけませんね」と最後にまとめる北野でした。 (みず)