11月の中国新車販売、トヨタが7%増で10カ月ぶりプラス ラインアップ拡充が寄与
【北京=三塚聖平】日系自動車大手3社の中国市場における11月の新車販売が6日、出そろった。トヨタ自動車は前年同月比7・0%増の17万6千台で、10カ月ぶりに前年同月の実績を上回った。ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)といった商品ラインアップの拡充を進めたことが寄与した。 トヨタによると、EVやHVなどからなる電動車比率は52・3%だった。8月から4カ月連続で50%の大台を上回っているという。中国政府の車両購入補助政策の拡充も販売増につながったと分析している。 一方、ホンダは28・0%減の7万6773台で10カ月連続のマイナス。日産自動車は15・1%減の6万3545台で、8カ月連続で前年割れだった。 それに対し、中国EV最大手、比亜迪(BYD)の11月新車販売は、約68%増の50万6804台だった。2カ月連続で50万台を上回った。 中国市場では、EVやプラグインハイブリッド車(PHV)などからなる「新エネルギー車」の販売が伸びる中、品ぞろえで勝る中国勢がシェア拡大を続けている。ガソリン車で優位を誇ってきた日系メーカーは苦戦しており、トヨタも先行きに関して慎重な見方を崩していない。 また、日系大手の1~11月累計の販売台数はトヨタが前年同期比7・7%減の158万8800台、ホンダが30・7%減の74万399台、日産が10・5%減の62万1713台だった。