シニアの愛犬と愛猫を考える写真展 新宿マルイで「いぬとねこ シニアのそなえ展」
SDGsの17の目標に明確な記述はないものの、目標12「つくる責任 つかう責任」などと関連づけ、動物福祉の視点から考えたい人間とペットの共生。新宿区の新宿マルイ 本館8階イベントスペースでは、犬と猫の認知症について知り、シニア期について考えるイベント「いぬとねこ シニアのそなえ展」が9月10日まで開催されている。主催は国産ペットフードメーカーのペットライン。 【写真】愛猫の撮影は猫写真家の石原さくらさん、愛犬の撮影はペトグラファーの小川晃代さんが担当 今年4月にスタートした「いぬとねこ シニアのそなえプロジェクト」の一環として開催される同イベント。生活環境の改善や栄養面の向上など、さまざまな要因を背景にしてペットの長寿化が進んでいる現代。そうした中で、加齢に伴う疾患や病気も見られるシニア期に備え、愛犬や愛猫の生活環境や食事の内容を見直すなど、飼い主さんも正しい知識を身につけることを目的としてプロジェクトを立ち上げた。 同社マーケティング部の慶徳めぐみさんは、プロジェクトについて「シニア期に差しかかると寝る時間が長くなったり、おもちゃに興味を示さなくなったり、ちょっと生活が変わってきますが、飼い主さんにとって ”そんなキミも大好きだよ” という思いは同じだと思います」と説明。今回のイベントでは「認知症写真展」と「『シニアのそなえものがたり』絵本原画展」を同時に開催する。
「認知症写真展」は、犬や猫にも認知症があることを知るきっかけとして、シニア(7歳以上)の愛犬や愛猫を一般公募。約120組の中から認知症やその他の病気の有無を確認のうえ、選ばれた愛犬や愛猫の写真をプロカメラマンが撮影し、健康を願う飼い主さんたちのメッセージと共に展示している。東京会場では関東近郊の子が展示されており、モデルになった姿を確認しにきた飼い主さんや、自身の愛犬や愛猫と重ねて思わず涙ぐむ来場者も見られた。
「『シニアのそなえものがたり』絵本原画展」では、絵本作家のまつもとまやさんの手描き原画を展示。色鮮やかで温かみのある原画と実際の絵本を見比べることができる。さらに、声優の下野紘が担当した朗読ムービーも上映。このムービー、公式YouTube上にはいぬ語とねこ語のバージョンもあるという。オリジナル絵本『シニアのそなえものがたり』は、愛犬や愛猫とのエピソードを募集し、約300組の中から選ばれた実在するモデルを元にストーリーとイラストで構成。同絵本は今後、東京・大阪・愛知を中心とした小学校100校に計2000冊を寄贈予定だ。
会場内には獣医師監修の犬と猫の認知症と関節症のチェックリストを掲示。まだよく知られていないシニア期の備えについて学んで考えることができるほか、来場者がメッセージを書き込める「うちの子へのメッセージ」コーナーも。来場者にはシニアの備えに役立つキットと『シニアのそなえものがたり』を先着でプレゼントしている。「いぬとねこ シニアのそなえ展」は、新宿マルイ 本館8階イベントスペースにて9月10日まで。入場無料。大阪会場は阪急うめだ本店 8階コミュニティパークにて9月20日から。