2024年8月の星空情報 12日深夜にペルセウス座流星群が極大
ペルセウス座流星群極大
2024年8月12日23時頃、ペルセウス座流星群が極大(※3)を迎えます。 ペルセウス座流星群は、ふたご座流星群、しぶんぎ座流星群と並ぶ三大流星群の1つで、明るい流星が数多く見られます。 特に、今年のペルセウス座流星群は観測条件も良好です。 流星群の観測条件は、流星群が極大を迎える時刻とその時の月齢によって毎年変わります。月明りの影響が少ないほど、また極大の時刻と放射点(※4)が高く上る時間が近いほど好条件となります。 今年の極大日の月齢は8です。上弦にごく近く、22時過ぎには沈みます。 また、極大の時刻である23時時点での放射点の高度は25度と、まずまずの高さです。 総じて条件は「良い」といえるでしょう。 極大時刻である8月12日23時から、放射点が高く上る13日未明にかけて、1時間に25~40個の流星が見られると予想されています。 流星群を見るコツは、空を広く見渡すことです。流星群は放射点から広がるように流れるため、放射点のある方角にこだわらず、空全体を見た方が見つけやすいのです。 暗闇に目が慣れるまで、夏の星座を探しながら、のんびりと流星の出現を待ってみましょう。 ※3…極大:流星群が最も活発になること、またはその時期。 ※4…放射点:流星が放射状に飛び出す中心の1点。流星群の名称は、放射点のある星座の名からつけられているものが多い。
木星と火星が接近
2024年8月14日23時54分頃、木星と火星が非常に近くまで接近します。 この時の離角(※5)は約0.3度です。月の見かけの直径が約0.5度ですから、月の幅よりもさらに近くまで接近することになります。 ただし、最接近時の木星と火星は東の空に上るか上らないかというところで、観測は難しいかもしれません。 2つの惑星が見やすい高度に上る8月15日の午前2時頃から夜明け前までが絶好の観測時間です。 木星は-2.2等級(※6)、火星は0.9等級(※6)と明るさに差はありますが、火星は特徴的な赤い色をしているため、存在感は木星に負けないでしょう。 低倍率の望遠鏡でのぞくと、同一視野に木星と火星を観測できるうえ、木星の衛星(ガリレオ衛星)も一緒に見ることができます。 また、肉眼で空を広く見渡すと、接近した2つの惑星の周りに、冬の星座の鮮やかな1等星や、「おうし座」のプレアデス星団(すばる)が輝く様子を楽しめます。 木星と火星の接近の様子を望遠鏡でじっくり観測するのも、冬の1等星たちとの共演を眺めるのも楽しい今回の接近。8月15~16日頃はペルセウス座流星群もピークを過ぎてはいますが、まだ観測のチャンスはあります。 流星群と惑星の接近、2つの天文イベントが重なる今年のお盆、ご家族や親戚の皆さんと一緒に星空を見上げてみてはいかがでしょうか。 ※5…離角:天球上で観測点から見た2つの天体間の距離を角度で表したもの。 ※6…惑星の等級は2024年 8月15日2:00時点のもの(国立天文台暦計算室 今日のほしぞら参照) Source Image Credit: 国立天文台, sorae, USM 国立天文台-東京の星空・カレンダー・惑星(2024年8月) 国立天文台-ペルセウス座流星群が極大(2024年8月) 国立天文台-木星と火星が接近(2024年8月) 国立天文台 -暦計算室 今日のほしぞら Wikipedia -明るい恒星の一覧 流星電波観測国際プロジェクト -ペルセウス座流星群の基本情報・観測条件 仙台市天文台– 2024/08/14 火星と木星の接近
sorae編集部