FW新納大吾がハット!帝京長岡、神村学園に4発快勝で初白星
高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ2024 WESTの第2節が4月14日に行われた。長岡ニュータウン運動公園サッカー場でホーム開幕戦を迎えた帝京長岡は神村学園と対戦。ダブルエースのFW新納大吾(3年)のハットトリックと、FW安野匠(3年)の1得点で帝京長岡が4-0で初勝利をつかんだ。 【フォトギャラリー】帝京長岡 vs 神村学園 初昇格の帝京長岡は新納と安野の2トップを中心に序盤から猛攻を仕掛ける。すると試合は早々に動く。前半6分、MF水川昌志(3年)のドリブル突破のこぼれ球に反応した新納が右足ボレーを決め、幸先よく先制する。「コースを狙うより思い切り足を振り抜いた。1点目を決めた時点で(ハットトリック)行けると思った」と新納。畳みかける帝京長岡は26分。左サイドからMF遠藤琉晟(3年)が縦パスをさし込むと安野がフリック。最後はフリーで走り込んだ新納がGKとの1対1を制し、リードを2点に広げる。 攻撃の手を緩めない帝京長岡は33分。右サイドを抜け出した新納が中央に低クロスを配給。最後は安野が相手DFと競り合いながら右足を合わせ、スコアを3-0とした。安野は「相手の前にうまく入り込めた。ファウルを取られそうだったけど、PKでの得点は嫌だったので踏ん張った。気持ちで押し込んだ」と振り返る。1点を返したい神村学園は45+1分。MF名和田我空(3年)がゴール前で粘り、こぼれ球をFW東若泰雅(2年)が左足で狙うもゴールを大きく外す。 防戦一方の神村学園は後半開始からケガ明けのFW金城蓮央(3年)を投入。徐々に攻撃にリズムが生まれると、55分にMF松下永遠(3年)がミドルシュート。64分にはドリブルで右サイドを切り裂いたFW日高元(2年)の低クロスに金城がフリーで走り込むも、飛び出した帝京長岡GK小林脩晃(3年)にシュートチャンスを与えられず絶好機を逃す。 いい守備で試合の流れを渡さなかった帝京長岡が、とどめを刺す。69分。安野がスピードに乗ったドリブルでペナルティーエリア右から進入しラストパス。それを新納が左足でしっかりと流し込んだ。一矢報いたい神村学園はアディショナルタイムに金城が右足シュートを放つも、帝京長岡GK小林に阻まれタイムアップとなった。 帝京長岡は850人の観客が詰めかけたホームでうれしいプレミアリーグ初勝利。強豪チームを攻守で圧倒した。古沢徹監督は「開幕戦の負けを引きずらず、いいメンタル、コンディションで臨んでくれた。いいパフォーマンスを見せてくれた」と選手を称えた。攻撃はテンポよくパスを回し、安野の個人技、新納の得点力を生かして4発を奪った。「うちの2枚看板の関係性が今日は良かった」。守備陣も相手エース名和田の自由を奪い、仕事をさせなかった。 ハットトリックを決めた新納は1月に右足第5中足骨を骨折し、3月中旬に復帰したばかり。開幕戦はノーゴールに終わっていただけに「ゴールを奪うために安野とペナルティーエリア内の動きを話し合った。長所を出し合えた」と胸を張った。1得点2アシストの安野は「お互いにエゴの塊。2人で得点王争いがしたい」と、この日の活躍を次へのパワーに変えた。 帝京長岡の3年生は2年前の「U-16 MIZUNO CHAMPIONSHIP」で日本一を経験した世代。同大会の決勝でも神村学園とマッチアップしていた。新納は「あの時は得点が取れなかったので、今日は絶対に(得点を)取ろうと臨んだ。良かった」と喜んだ。次節4月21日は敵地で米子北と対戦する。この日、チームの全得点をたたき出した2トップは「次で勝たないと今日勝った意味がなくなる。次も勝つ」と声をそろえた。 (文・写真=編集部)