Tomitaku エスパーダ復活計画【第6話】ついに本塗装スタート!「色塗り5回」+「クリア3回」で 新車時を思わせる美ぼうが復活!?
【Tomitaku ランボルギーニ・エスパーダ復活計画 第6話】 トミタクこと富松拓也さんが、20年間不動だったランボルギーニ・エスパーダを復活させるまでをシリーズで追跡! 板金塗装から始まったレストア作業は、板金による「ボディの修復」を終え、塗料の乗りや発色をよくする「下地処理」まで完了。前回は「本塗り」を前にした「下準備」が入念に行われた。 【画像18枚】下準備を終え、いよいよ本塗装がスタート!第3話で調色したヴェルデメタリックの塗料がいよいよ登場する 作業場を専用ブースに移して始まった塗装工程。 ゴミやホコリをシャットアウトするための「下準備」を終え、今回から作業は大詰めの「本塗り」に入る。 トミタクエスパーダが、念願のヴェルデメタリックに塗り直される時がついに来た! トミタク・エスパーダの「本塗り」は、色塗りを6回、クリアは3回の、計9回重ね塗りを行う予定だ。トミタク・エスパーダの「本塗り」は、色塗りを6回、クリアは3回の、計9回重ね塗りを行う予定だ。 大柄なエスパーダは塗装面積が広いため、ボディの顔になるボンネットとそれ以外の部分に分けて、2日がかりで慎重に施工する。この日はまず、ボンネット以外を塗り上げる。 「それじゃ、そろそろはじめます」 下準備後の塗装面の状態をチェックしていた「Paint factory K」の小山明伸代表の声を合図に、本塗りの作業がスタート。ここからは決して後戻りできないため、緊迫した作業が続く。それまでと比べ、明らかにトーンを落とした小山さんの声が、まわりの皆を静かにさせる。 リアのフェンダーで試し吹きを行い、いよいよ本塗り作業がスタートした。ボンネット以外の本塗りは2人1組での作業。ルーフ→ピラー→フロントフェンダー→リアまわりの順で進む。塗り上げるペースの息がピッタリ! ボンネット以外の塗装は、2人1組で行う。塗料の乾燥時間にできるだけ差を生じさせないためだ。 それがPaint factory Kのスタイル。塗料の乾燥時間にできるだけタイム差を生じさせないのが狙いで、車体の左右に分かれてルーフからピラー、フロントフェンダーへと、決められた順序通りに、息を合わせて塗り進む。 1回目の下塗りでは、まだ塗装はまだらな状態。しかし、このまだらな感じにさえも統一感があることに、富松さんは「塗りの厚みがまったく同じじゃー」と感心しきり。 2回目が塗り終わると、まだらさは完全になくなり、素人目にはもう「完成か」と思うほどの仕上がり感。 しかも、当日の気候はトミタク仕様のヴェルベメタリックとの相性がバッチリだったようで、塗料のノリが思いのほかよく、予定していた色塗りの回数を6回から5回に変更した。 5回目の色塗りを終え、富松さんによる色味の確認後、作業は仕上げのクリア塗装へと進む。ボディのつや感を左右するクリア塗料の配合は、主剤2に対して硬化剤1。 小山代表によると、「つや感は強いが粘度が高く、作業の難易度も高い。高級車向けの配合」らしい。スプレーガンを洗浄し、ノズルをクリア用に変えて、塗料をセット。 色塗りと同じ手順で塗り上げる。メタリック塗装の場合、クリアを吹かないと色むらやつや感が分からないが、クリアを吹き付け始めた途端、つややかに輝き始めた。 その様子は、実に幻想的で、このクリアペイントの威力に、富松さんはまたもや感激。 「見事じゃー」と息をのみ、熟練職人の技を最後まで見守り続けた。 初出:ノスタルジックヒーロー 2020年8月号 Vol.200 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部
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