ドジャースがワールドシリーズ制覇で2024年の“SHOTIME”完結。大谷翔平選手、メジャー7年目でついに夢叶う。敵地で最大5点差を大逆転
日本時間の10月31日、ヤンキースタジアムで行われたMLBのワールドシリーズ(WS)第5戦・ドジャースvsヤンキースは、ドジャースがヤンキースを7-6で下し、シリーズ4勝1敗でワールドチャンピオンに輝いた。 【画像】圧倒的な存在感...ベッツの妻のインスタに登場した真美子さん 第5戦、ドジャースは一時0-5と5点のビハインドから大逆転で劇的勝利を掴んだ。 所属する大谷翔平選手はエンゼルスから移籍1年目のメジャー7年目、山本由伸投手はMLB挑戦初年での栄冠となった。フレディ・フリーマン選手が前回出場からの「シリーズ6試合連続本塁打」のMLB新記録でチームを牽引し、優勝の立役者となった。
大谷翔平選手、50-50達成の年に世界一掴む
ドジャースは今シーズンのナショナル・リーグを制し、ポストシーズンではパドレス、メッツに勝って、ワールドシリーズに順調に駒を進めた。 今シーズンは打者に専念し、前人未到の「50-50」(50本塁打と50盗塁)の記録を打ち立てた大谷選手。レギュラーシーズンでは159試合に出場し、打率3割1分・ホームラン54本・130打点・59盗塁でホームランと打点のタイトルを獲得。 ワールドシリーズでも「1番・指名打者」で全試合に出場。自身初となる同シリーズでの本塁打はなかったが、チャンスの起点となるバッティングをみせるなど躍動した。第2戦で盗塁を試みた際に肩を亜脱臼し、出場が心配されたが、移動日を挟んだ第3戦以降も試合に出場した。 6年間在籍したエンゼルス時代、勝ちに飢え、「ヒリヒリした9月を過ごしたい」と語るほどポストシーズンへの出場を熱望していた大谷選手。移籍先として選んだのは、同じロサンゼルスを本拠地とするドジャースだった。ユニホームの色を「赤」から「青」に変え、ポストシーズン初出場で世界一の栄冠を掴んだ。 2023年シーズン前にはWBC日本代表としてアメリカを破って世界一に輝いた大谷選手は、2024年シーズンでついにメジャーリーグのチャンピオンとなった。
フリーマン選手が“ワールドシリーズ男”に
ワールドチャンピオンに輝いたドジャース。その原動力となったのは、3番打者として出場を続けたフレディ・フリーマン選手だった。 WS第1戦では、ドジャースが1点を追う10回裏、2死満塁からフリーマン選手が逆転サヨナラ満塁本塁打を放ち、6-3と逆転で試合に勝利した。ワールドシリーズでのサヨナラ満塁本塁打は、MLBの長い歴史の中でも史上初の快挙だった。 その後、第2戦から4戦まで続けてホームランを放ち、ブレーブスに所属していた2021年のWS第5戦・6戦から「6試合連続本塁打」は歴代新記録となった。まさに“ワールドシリーズ男”と呼ぶにふさわしい活躍でチームを牽引した。 だが今季、フリーマン選手にとっては苦しいシーズンだった。 7月下旬、息子のマックス君が神経障害の一種で難病の「ギラン・バレー症候群」を発症したとしてチームを一時離脱。病状が回復し、試合に復帰した時には、「あんな光景をもう一度見るくらいなら、ワールドシリーズ第7戦の9回裏満塁の場面で3億回連続で三振したほうがいい」とコメントした。 さらに試練は続く。8月中旬には右手中指を亀裂骨折。それでも試合に出続けたが、レギュラーシーズン終盤の9月27日のパドレス戦で1塁を駆け抜ける際に転倒し右足首を捻挫。ポストシーズンはその痛みに耐えながらの出場となっていた。まさに、満身創痍で成し遂げた世界一だった。 WS第1戦での逆転サヨナラ満塁本塁打は、MLBの歴史に深く刻まれることだろう。