ワークマン24年7~9月は売上高5.4%増、女性用インナーは378%の大幅増
ワークマンが、2025年3月期第2四半期決算(2024年7月~9月)を発表した。天候要因による夏物商品の好調や、ウィメンズインナーの伸びにより、売上高は前年同期比5.4%増の912億900万円となった。 【画像】今秋冬人気の「XShelter 着る“断熱材”」
物価高を背景に消費者の節約志向が強まるなか、猛暑やまとまった雨の影響で夏物衣料やレインウェアの需要が高まり、ファン付きウェアは同14.9%増、レインウェアは同14.4%増と売り上げを拡大した。売上構成比の半分以上を占める作業服や手袋などのワーキングアイテムは、個人の買い替え需要に弱さにより同2.0%減と縮小したものの、一般向けのカジュアルアイテムが伸びた。特に2022年に参入を発表したウィメンズインナーは同378%増と大幅に伸長。他のウィメンズアイテムも、服飾小物が同48.9%増、トップスが同45.6%増、ボトムスが同20.7%増と高い伸びを示した。また、メンズのカジュアルウェアも、インナーや小物、シューズなどのラインナップの拡充により、夏用パンツは同26.3%増、半袖Tシャツは同14.6%増と好調。この流れを受け、今後は幅広い顧客層に支持されるベーシックカジュアルアイテムの開発をさらに強化していくと共に、2025年度には「ワークマンプラス」専売商品の比率を60%に高めることで、ワークマンの店舗同士の商圏が重なった場合でもそれぞれの店舗の差別化ができるようにする。 カジュアルウェアの好調に対し、アフターコロナの消費動向の変化でアウトドア需要が落ち着いたことにより、アウトドア関連商品は伸び悩んだ。アウトドアグッズは同38.2%減、アウトドアシューズは同5.5%減。アウトドアアイテムを主に展開しているブランド「フィールドコア(FieldCore)」の売り上げも、他の自社ブランドが揃って増収となるなか、同2.6%減と落ち込んだ。小濱英之代表取締役社長は「キャンプ人口は減っていないというデータもあり、商品力と価格力に優れるワークマンはアウトドア愛好者の選択肢に入っていると認識している」としたうえで、「XShelter 着る“断熱材”」などの機能素材を用いた「ワークマンらしい」アウトドアギアは、EC販売、店舗受取を中心に今後も展開を続けていくと語った。 営業利益は119億2700万円で、同0.5%の微減となったが、計画比では7.3%増で着地した。円安の進行により一部の商品は価格の維持が困難になっているものの、為替予約をしたうえで利益を確定できる売価政策に変更し、一部商品の値上げ、商品改廃を進めることにより、収益性の確保を図っている。 今後は、ロードサイドに5店、ショッピングセンターに4店を今期出店し、中長期的には400店舗の出店を目標とする#ワークマン女子のロードサイド出店本格化を中心に、店舗網を拡大することでさらなる認知度向上、客層拡大を目指す。