有名人の「観光大使」就任、効果はあるの?
篠原涼子さん就任の経済効果は7000万?
魅力的な「観光大使」のポスターやグッズを展開することで、自治体の知名度向上やファンの増加をねらう自治体もある。群馬県桐生市は昨年4月、桐生市出身で同市観光大使を務める篠原涼子さんを起用した観光ポスターを作成。まるでファッション誌の表紙のような斬新なポスターは市内外から大きな反響を呼び、市によると2015年の4月から9月の間だけで17本ものテレビ番組に紹介された。
市は、同10月にはこのポスターデザインをそのまま採用したクリアファイルを作成。桐生観光協会が運営する「きりゅうファンクラブ」の会員特典として配布すると発表したところ、会員数が1カ月で200人増加したという。市の担当者は「普段、会員申し込みが増えるのは年度初めなので、10月にこれほど会員が増えたのは本当に異例のこと」と、反響の大きさを熱弁する。市によると、ポスター撮影などでかかった費用は約300万円だったが、市は篠原涼子さんの観光大使就任による経済効果を2015年4月からの5カ月間で7000万円と試算した。 生まれ育った故郷に恩返ししたいと積極的に活動する「観光大使」たちの存在は、地方の魅力発信や経済活性化にも大きな意味を持つといえそうだ。 (根本聡一郎/THE EAST TIMES)