人生で一度は訪れたい世界の遺跡ベスト24──ストーンヘンジ、ポンペイ、ピラミッド、三星堆etc.
2. 万里の長城(中国)
秦の始皇帝によって紀元前3世紀に構想された万里の長城は、北方の騎馬民族の侵入を防ぐための要塞を連ねたものだ。土と石を組み合わせて作られた長大な万里の長城は、人類が手がけた最も野心的な建築プロジェクトの1つと言えるだろう。 土台部分の幅は約4.6メートルから約15メートル、高さはおよそ4.6メートルから9メートルと、大きさは場所によって異なり、上部には約3.7メートルの城壁や見張り台がある。万里の長城の建設は明代(1368-1644)に入ってからも続けられており、現在観光客が目にする保存状態の良い場所にはこの時代に修築されたものが多い。 総延長が2万キロを超える万里の長城は世界最大の軍事的建造物だが、それでも騎馬民族の攻撃には手を焼いたとされる。世界遺産には1987年に登録された。
3. チチェン・イッツァ(メキシコ)
メキシコのユカタン半島北部にあるマヤ文明の遺跡、チェチェン・イッツァは、後古典期マヤ(900~1100年頃)最大の遺跡で、最盛期には約4平方キロメートルの面積に5万人の住民がいたとされる。 この遺跡で最も有名なのが「エル・カスティーヨ」と呼ばれる階段状のピラミッドだ(ククルカンの神殿とも呼ばれる)。12世紀から19世紀にかけて建設されたこのピラミッドは、羽を持つ蛇の姿をしたマヤの最高神ククルカンを祀る神殿で、春分と秋分の日に階段に落ちる影がククルカンの降臨を思わせる。チチェン・イッツァは、1988年に世界遺産に登録された。
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