“水素2ストエンジン”のガンマを開発中! 井上ボーリングが目指す内燃機関の未来とは
進むカーボンニュートラルと井上ボーリングの願い
「エコの時代だからと言って、今あるオートバイから乗り換えてしまうのはせつない。名車への愛とエコの精神は同居できるはずだと我々は考えました」 EVモビリティや水素エンジンの推進といった“脱炭素”を図る二輪業界。こうした現状を受け、井上ボーリング代表の井上壮太郎氏は複雑な胸中を語る。 「エンジンで世界を笑顔に!」をスローガンに掲げる同社は、マッハや空冷Zシリーズなどに対応するメッキスリーブを製造・販売する内燃機関のスペシャリスト。それゆえに内燃機関への想いは強く、世界がカーボンニュートラルの推進を掲げる以前より、2ストの水素エンジン化に向けて邁進してきた。 注目するべきは、同社は“2スト”の水素エンジン化に特化して注力しているという点だ。排ガス規制などの兼ね合いもあり、街中でも見かける機会が少なくなった2ストだが、未だに根強いファンも多い。 数多くの名車が軒を連ねている通り、それだけの“魅力”を持つエンジンとも言える。井上社長は、そんな愛すべき2ストを世の中から消したくないという。 「今あるオートバイ、愛車、名車に少しだけ手を加えて“エコバイク”へと生まれ変わらせ、本当に水素で走って見せる。水素バイクでエンジンを残すことにチャレンジします!!」 2ストの延命のために20年もの歳月を捧げてきた井上ボーリング。水素ガンマには、内燃機関の明るい未来へ賭ける想いが込められているのだ。井上ボーリングの水素2ストエンジンから今後も目が離せない。
Webikeプラス編集部