V奪還を目指す阪神の新外国人3選手の実力は? 球団OBが上々の評価 現有戦力との起用法にも言及「藤川監督は悩ましいところ」
2025年シーズン、藤川球児新監督の下でペナント奪還を見据える阪神は今オフ、3人の新外国人選手が加わった。野手では、米マイナーやメキシコでプレーしたラモン・ヘルナンデスを獲得。投手では、MLBフィリーズからFAとなったニック・ネルソンが加入。さらに12月29日には、長身右腕のジョン・デュプランティエと新たに契約を結んだことが発表されている。 【動画】阪神がロックオン! 右腕デュプランティアの奪三振集をチェック 3選手とも来季、投打での軸としての期待が寄せられており、昨季のリーグ制覇や日本一再現のためには助っ人の活躍が不可欠であることは言うまでも無い。そしてはやくも、新戦力としての実力について語る球団OBの声も伝えられている。 阪神を含めセパ4球団でプレーし、通算129勝を挙げた下柳剛氏が公式YouTubeチャンネル『柳に風』を12月27日更新し、その中で3人の新外国人選手の特徴などについて語った。 映像でそれぞれのプレーを確認したという下柳氏は、投手2人に上々の評価を贈っている。デュプランティエについては、「力感はそこまでないけど球は速い。コントロールもそこそこ良く、スプリットのような変化球も投げて、フォアボール連発での大崩れは無さそうだ」と分析する。また、「見る限り先発タイプで、3Aで先発した試合でもある程度、ゲームを作るピッチングができていた」と評している。 同じく右投げのネルソンに対しても、「彼のほうが球が速くて、160キロ近いスピードを出している」として、その上で、「スライダーやチェンジアップをしっかり投げ込めているのでコントロールも問題なさそうだが、数字をみたら結構、四球が多いのでそこが少し不安」と指摘。それでも、「球に力があり、それなりのピッチングが期待できそう」と見通している。 そして、ヘルナンデスにはシチュエーション毎における、右打者としてのバッティング内容を称えている。下柳氏は、左ピッチャーに対した時には引っ張って長打が打てるスイングだと説きながら、「右ピッチャーが相手でランナーがいる場面では、無理せずにおっつけて右方向にタイムリーを打っていた」と振り返っており、「ホームラン狙いよりも打点を稼ぐ打者として、5・6番で打たせたい」と期待を寄せた。 守備ポジションでは、ヘルナンデスがこれまでサード、ファースト、外野を守ってきていることで、「(阪神では)レフトで前川(右京)君と争うことになるのでは」と予想。下柳氏は、「新外国人だからある程度はスタメンで起用し続けることも考えられる」と見込む一方で、台頭著しい前川との併用の可能性もあるとして、「藤川監督は悩ましいところ」と述べながら、表情を崩していた。 今オフ、投打で昨季のVメンバー数の退団が発表された。そのため、新加入の外国人プレーヤーそれぞれの活躍が、来季の阪神の行方を左右すると言っても過言では無いだろう。キャンプ、そして開幕以降のパフォーマンスが大いに注目される。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]