香港国際空港で食べるべき5つの逸品。キャセイパシフィック航空の超広大ビジネスラウンジが“美食の宝庫”だった
キャセイパシフィック航空は、全キャビンクラスを刷新したボーイング 777-300ER型機(77J)を、日本路線を含む世界の各就航路線に2025年1月から導入する。これに先駆け、12月いっぱいは成田~香港線でテストフライトを実施中。 【画像】新しいボーイング 777-300ER、最大の特徴はキャセイ初の扉付き個室型ビジネスクラス。人気のプレエコは、隣席の視線を遮る仕切り機能を兼ねた新形状のヘッドレストが備わりプライバシー性が向上した 今回記者は、成田~香港往復便に搭乗する機会があり、キャセイ初の扉付き個室型となったビジネスクラス(アリア・スイート)と、機能性がさらに向上したプレミアム・エコノミークラスをひと足早く体験してきた。 実は、各国空港に構える「ラウンジ」も同社が力を入れるサービスのひとつ。ファーストクラスとビジネスクラスの搭乗客、キャセイ会員、ワンワールド提携プログラムの一部会員のほか、ラウンジ・パスの購入やマイルの交換で利用することができる。 日本から香港へ。そして香港から乗り継いで世界各都市へ。旅行・出張で訪れるなら活用したい「キャセイラウンジ」の魅力を紹介しよう。香港を拠点とするキャセイならではの“チャイニーズ美食”にも注目だ! ■ 成田空港ラウンジは、ヒコーキの絶景×和モダンの静寂。ワークスペースも完備 現在キャセイの日本路線では、成田/羽田/関空/セントレア(中部)/福岡/新千歳(札幌)の5都市6空港から香港へ、直行便を毎日17便以上を運航している。このうち、自社専用ラウンジを置くのは成田と羽田。 今回利用した成田のキャセイラウンジは、第2ターミナル2階71番ゲート付近(エアサイド)にある。元々はアメリカン航空の運営するラウンジ「アドミラルズクラブ」があった場所で、アメリカン航空の羽田移管後、新たにキャセイラウンジとして2023年2月にリニューアルオープンした。 面積は従来の2.4倍となる1240m2、総座席数は1.6倍の235席に。広々とした空間にはソファ席、テーブル席、ダイニング席、リクライニング席のほか、ワークスペース「ITゾーン」や5室のシャワールームを備え、もちろんAC電源や無料Wi-Fiも利用できる。 特徴は、ラグジュアリーかつ和モダンで落ち着いた雰囲気。フラワーデザインの「ベル・フルール」による四季の花々をあしらった装飾に、創業1804年の歴史を誇る有田焼の老舗窯元「アリタポーセリンラボ」の芸術的な照明作品など、至るところに目を引くアートが配される。そして大きな窓から一望するのは、ランプに駐機する世界各国のエアライン。 食事はビュッフェスタイルで楽しめる。メニューは焼き魚や味噌汁など和食、カレーライスのほか、焼売や中華粥、そしてフレッシュなたサラダやフルーツ、チーズ、シャルキュトリー、月替わりのオードブルなど。 サーバーで注ぎたてを味わえる生ビールや日本各地の銘酒も飲み放題。さらに今後、香港空港で人気の「ヌードル・バー」(後述)の導入も計画しているという。 ■ 香港空港ラウンジは超広大。世界の旅行者が行き交い、活気に満ちあふれる! 香港国際空港には、全5つのキャセイラウンジがある。最上級の贅を尽くしたファーストクラスラウンジの「ザ・ウィング」と「ザ・ピア」。それからビジネスクラスラウンジの「ザ・デッキ」「ザ・ピア」「ザ・ウィング」。 なかでも世界80都市以上へ就航しているキャセイを象徴するのが、ビジネスラウンジ「ザ・ピア」。第1ターミナル65番ゲート付近にあり、5つあるラウンジの中で最も広く総床面積は3306m2。総座席数は550席。特徴は活気あふれる「ファストレーン」と、静けさに包まれた「スローレーン」、趣の異なるエリアが縦に長く続く構造だ。 まず、レセプションで受付を済ませると手前がファストレーンとなる。ここにはアジア屋台さながらの「フードホール」があり、目の前に駐機する飛行機を眺めながらプロのバリスタによる挽きたてコーヒーが味わえるカフェコーナー、フレッシュなサラダや前菜、卵料理、焼きたてパンなどをオーダーできる洋食デリ&ペストリーのコーナー。 その奥に、バーテンが多彩なワインやオリジナルカクテルなどを提供してくれるバーカウンター、そしてライブキッチンで調理するできたての麺料理が味わえるキャセイ名物「ヌードル・バー」と、テーマ別に部屋がつながっていく。 さらに奥へ進むとスローレーンがあり、このラウンジで初めて導入されたという「ティー・ハウス」が広がる。照明の落ち着いた静かな空間で、中国茶とスイーツが味わえる。 最も深部にあるのは、デイベッドスペースとヨガスペース。フライト前に心を落ち着けてリラックスしたり、仮眠したりできる。デシャワー付き個室やリクライニングソファなども完備している。 ■ キャセイラウンジは“美食の宝庫”。フライト前に食べるべき5つの逸品はこれだ! さて、空港ラウンジと言えば、入場できる者だけが堪能できるグルメが魅力。実際に香港のキャセイビジネスラウンジ「ザ・ピア」で味わった、お勧めメニュー5選を紹介しよう。 熱々できたて! 担々麺 ヌードル・バーで注文できる「担々麺」が美味。香辛料とゴマの効いた濃厚スープに細麺がよく絡み、空港ラウンジで食べているとは思えないほどのクオリティ。ほかにもメニューはワンタン麺や味噌野菜ラーメン、焼売や水餃子など。職人が注文を受けてから目の前で作る熱々の一杯を、好きなだけ食べられる。 身体にやさしい中華粥 鶏ガラなどの中華スープで炊く「中華粥」は誇張なしに絶品。日本人がイメージする「白いおかゆ」とはまったく別モノで、小ねぎやザーサイ、ピータン、梅など、薬味をお好みでトッピングして食すのが本場流。ゴマ油の香りをまとったお米にだしの旨味がたっぷり染み込み、さらさらと食べやすく、早朝・深夜フライトにもぴったり。 オリジナル醸造ビール「ベッツィー」 ファーストクラスの機内で提供しているキャセイオリジナル醸造ビールがビジネスラウンジでも味わえる。ベッツィーは初号機として活躍したダグラス DC-3型機の愛称が由来で、高度3万5000フィートでも美味しく味わえるよう造られたペールエール。コクと苦みとシトラスの香りの絶妙さ、飲みすぎにご注意を! 香港スイーツのエッグタルト 中国旅行で食べたいスイーツと言えば「エッグタルト」。マカオ、上海、香港と地域によってレシピは異なるが、キャセイで味わえるのはサクサクのパイ生地を使ったタイプ。表面に焼き目のついたカスタードクリームはこっくり卵の味が濃厚で中とろとろ。甘さ控えめ&ひと口サイズだから、何個でもいけちゃいそう。 最高級のジャスミン茶 最後に紹介するのは、エッグタルトと同じく「ティー・ハウス」で提供している英国高級紅茶ブランド「JING Tea(ジンティー)」。まずは注文カウンターの手前で、小瓶に入ったさまざまな茶葉の香りをテイスティングできる。メニューはセイロン、アールグレイ、カモミールのほか、日本の煎茶など。 今回オーダーしたのはやっぱり「ジャスミン茶」。中国南部の福建省で春に摘み、5晩かけて手揉み・熟成したという茶葉をポットサービスで味わうことができた。淹れたての味はもちろん、香りが極上。ぜひお試しあれ。
トラベル Watch,編集部:白江ちなみ
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