「頂いた命は無駄にしたくない」シカによる農作物への被害が深刻な地域で新たな試み “ジビエで町おこし” 広島市で初となる加工・販売施設がオープン
父・中矢松次さん 「獲物を粗末にしない。頂くということが、私としては一番理想」 この日は、猟期に入ってはじめての日曜日。猟友会のメンバーでシカ猟に出かけます。 これまでメンバーはシカを捕獲しても、近くに保健所が許可したジビエの処理施設がないため、ほぼ自家消費していました。今後はセンターに販売できます。 猟友会のメンバー 「自分の家で食べたり、猟犬にやったりとか、市場に出回ることがなかったんで、出回るようになったら、シカの頭数も減って来るかもしれんですし」 ■ジビエで町おこし 看板メニューはシカ肉の唐揚げ 白木ジビエセンターがオープンした23日。肉の加工施設では父・松次さんが、長年、鍛えた包丁さばきを見せていました。 シカは血抜きをしっかりすることとスジをはがすことで柔らかくて臭みのない肉になるそうです。 惣菜の看板メニューがシカ肉の唐揚げです。店の奥で近所の女性たちが調理していました。肉は2度揚げし、1袋に6個入れます。 女性スタッフ 「とっても甘みがあって、柔らかいし、おいしいです」 また、シカのカルビ肉を煮込んだ煮物も販売されました。 オープンセレモニー会場では、唐揚げの試食が行われました。その効果もあってか、この日は、唐揚げがよく売れていました。 センターは今建設会社の従業員と近所の人で運営しています。中矢さんは新たなスタッフを募集しています。 白木ジビエセンター 中矢和明代表 「雇用を増やして、色んなことやりたいなと思います。町おこしにつながって、人口が増えれば」 地域を悩ますシカで町おこしを目指す「白木ジビエセンター」。イノシシも含め月あたり30頭の処理を目指します。 白木ジビエセンター販売店「ももんしや」(水曜定休日) 問い合せ=082・828・0460
中国放送