南果歩さんが愛車歴を初公開 かつて乗っていた懐かしの国産SUVと対面へ
フィアット・パンダと悩んでパジェロに
はじめての愛車選びをリサーチした結果、三菱パジェロと初代フィアット「パンダ」の2台が最終候補に残ったという。パジェロとパンダというと対極にあるような気がするけれど、装飾を廃した直線基調のスタイリングという意味では、共通しているのかもしれない。 「クルマに詳しい人にいろいろ相談すると、『フィアットはメンテが大変だよ』という話を聞いたので、だったらパジェロにしよう! ということになりました。パジェロが納車されたその日の夜に、友だちを誘って横浜にドライブに行ったのがいい思い出です。納車されてからは、夜、ちょっと気分転換したいときにパジェロで出かけるようになりました。青山墓地のそばにある『ウエスト』というカフェにはよく行きましたね。当時、私がパジェロに乗っているところを見られると、『ギャップがすごいね』と、言われたことを覚えています」 ここで、三菱パジェロというモデルが生まれた背景を簡単に紹介したい。 第二次大戦で大活躍したアメリカの「ジープ」を参考に、イギリスではランドローバー(現在のディフェンダー)、ドイツではメルセデス・ベンツの「Gクラス」が生まれた。日本では1952年に三菱がジープのライセンスを取得し、1953年から三菱ジープを生産することになった。 ジープを国産化することで得た4輪駆動車開発のノウハウを活かし、三菱は1982年にまったく新しいモデルを発表する。それが初代パジェロで、トヨタ「ランドクルーザー」やいすゞ「ビッグホーン」とともに、現在のSUV隆盛の礎を築いた。ちなみに、パジェロというネーミングは南米に生息する山猫に由来する。 初代パジェロの販売は好調で、ハイルーフやワゴンなどのバリエーションを増やしていった。そして1991年に登場した第2世代のパジェロが、南さんの最初の愛車になった。 「いまでも、当時の自分が購入できる範囲ではベストのチョイスだったと思っています。メカニズムのことはあまりわかりませんが、アクセルやブレーキを踏んだときのちょっと硬い感触が好きでしたね。ただ、パジェロも運転も好きでしたが、高速道路を走るのはあまり好きではありませんでした。クルマの運転が楽しいと思えるのは、頭の中でマップを描いて、どの道を通るかを考えることなんです。でも高速道路は自分で道を選べないので、運転していると飽きちゃいます」