ミナスジェライス州の自然と歴史を保存するカラサー大聖堂
カッタス・アウタス市の名産品ジャブチカーバのワイン
ジャブチカーバはアントシアニンが豊富な紫色をした、フトモモ科キボウドウ族の果実。 果実はブルーベリーをひとまわり大きくしたような見た目をしている。房や枝ではなく、木の幹に直接実がなるため、たくさんの実をつけた木の姿は独特だ。 ブラジルの大西洋沿岸森林地域が原産であるこの果実は南東部、中西部、南部にかけて見られるが、地方によって種が微妙に異なる。ミナスジェライス州で多く見られるサバラー種が甘く、人気は高い。 そして、ジャブチカーバの名産地として名高いサバラー市から車で2時間ほどの距離にあるカッタス・アウタス市は、このジャブチカーバを使ったワインの産地として知られている。 ジャブチカーバのワインも、この地域の歴史と密接なつながりがある。 「王室街道(エストラーダ・ヘアウ)」と共に発展したカッタス・アウタスは、金など鉱物が枯渇してゴールドラッシュが終焉を迎えると寂れてしまった。1868年にこの地に赴任したマノエウ・ペレイラ・ジ・ヴァスコンsネロス神父は地元の人々が生活の糧を得られるように、ブドウの栽培、剪定、収穫の方法から、ワイン造りの技術を人々に伝え、やがて同市はミナスジェライス州内のワインの名産地として知られるほどになった。 ワイン(葡萄酒)の生産が始まってから約80年後の1949年、アナスタシオ・ジ・ソウザ氏が、地元の名産品ジャブチカーバでワインを作ると、原料が豊富で地元で親しまれている果実だったこともあり、またたくまにこの地で広まり、今では同市の名物として知られるようになった。 毎年5月に同市で開催されるワイン・フェスティバルでも、ワイン(葡萄酒)と並びジャブチカーバのワインは注目のアイテムとなっている。 そのためカッタス・アウタス市とサンタ・バルバラ市の間に位置する大聖堂でも、ジャブチカーバのワインが製造されている。 そんな大聖堂で、クラフトビール、蜂蜜酒、ジャブチカーバのワインに続いて、新たな名産品としてクラフト・カシャッサづくりが始まった。