「男と言えば筋肉やろ」ドラゴンボールに憧れ進んだ筋肉道。レジェンドビルダー主催大会で2023年は大躍進【若き関西の雄・檜皮哲希#1】
昨年、木澤大祐&合戸孝二主催で初開催のボディビルコンテスト「ジュラシックカップ」のルーキークラス(20歳以下)に出場し、見事優勝した檜皮哲希(ひわだ・てつき)。ぐいぐいと成績を伸ばし、今年はさらなる飛躍が期待される「若き関西の雄」に、これまでの歩みなどを聞いた。 【動画】普段はラブライブを愛するオタク。好きを語りつくす檜皮哲希のインタビュー
初舞台は「マジでシンドい、早く終わらんかな」
YouTuberやボディビルの動画を見るようになって、本格的に憧れてトレーニングをするようになりました。中学校のときには、家に簡単な器具などを買っていましたね。もともと兄が器械体操の補強としてトレーニングをやっていたこともあり、一緒にシゴかれることもありましたね…(笑)」 ――スポーツは何かやっていましたか? 「小学校3年生からホッケーをやっていました。最初は友達がやっていたので誘われて自分もやり、みんな中学校に入っても続けるから一緒にやるというような、軽いノリでしたけどね」 ――高校生でボディビルデビューをはたします。初戦は、2021年夏のマッスルゲート関西大会でした。 「高校生限定のボディビル大会があると聞いて、憧れの舞台として意識していて2年生のときには出場を考えていたのですが、その年はコロナ禍で中止。3年生になって、その前に誰でも出られる大会としてマッスルゲートにエントリーしました。最初の感想は、『マジでシンドい、早く終わらんかな』みたいな気持ちで(笑)」 ――恥ずかしさみたいなものが? 「それはないんですけど、単純にそのときはまだポージングの技術もないから、足が攣ってきたりして。でも終わってみればいろんな人に応援してもらったりして、すごく楽しかったなっていう印象でした」
――「第16回全国高校生ボディビル選手権大会」では6位入賞。優勝した坂本陽斗(当時・飛鳥未来高校)が圧倒的な存在感を放ちましたが、約40人がエントリーする中で上々の成績でした。 「同世代の選手たちが出場する大会なので、比較的、和やかな感じだったのを覚えています。それまでは、YouTubeを見て自分で動画を撮って研究して、基本1人でジムに通ってやっている感じだったので。そのときを機にSNSで連絡をとる友達が増えましたし、昨年のジュラシックカップのルーキークラスで3位だった竹嶋修也君は高校生ボディビル選手権でも一緒にステージに立っていた円があったので、バックステージでも仲良くしゃべったりもしていました」 ――そのジュラシックカップでは、ルーキークラス(20歳以下)で優勝。昨年は関西ジュニアボディビル選手権、関西クラス別ボディビル選手権の75kg超級でも優勝と、一気に飛躍の年となりました。 「去年は、自分が『こうしたい』と思ってやってきたことが軌道に乗った1年だったなと思います。それまで、ホッケーでもボディビルでも、良いところまではいくけど優勝には届かない…という感じだったので。なんというか、“呪い”みたいなのが解けた1年だったと思います」 (続く)
【PROFILE】
檜皮哲希(ひわだ・てつき) 2004年2月14日生まれ、兵庫県出身。兵庫県立篠山鳳鳴高校3年生時の2021年に、マッスルゲート関西大会でボディビルデビュー。高校生の部で優勝、ジュニアの部で3位。その年の全国高校生ボディビル選手権では6位入賞。2023年、関西ジュニアボディビル選手権、関西クラス別ボディビル選手権の75kg超級で優勝。初開催のジュラシックカップではルーキークラスの初代王者に。
取材・文・写真/木村雄大