「日本人ってキスするの?」…芸人がフランスで唖然とした「外国人から見た日本」衝撃のイメージ
太神楽ってご存じですか?
みなさんは日本に『太神楽』という芸があることをご存じだろうか。読み方は「だいかぐら」。約1300年前から続く日本の伝統芸能だ。 【マンガ】カナダ人が「日本のトンカツ」を食べて唖然…震えるほど感動して発した一言 かつてテレビのお正月特番などで、和傘に枡や毬などの縁起物を載せ、くるくる回転させながら「おめでとーーございます」の挨拶とともに会場を沸かせていた、海老一染之助・染太郎の芸もそれである。 太神楽はもともと平安時代より神社に奉納するための芸であったが、参拝ができない人のために神社から太神楽師を派遣して、獅子舞や曲芸などでお祓いしてまわった。そこから時代を経て、近年は曲芸を中心に、寄席の落語の間に登場する色物として活動している。 広報代理店に勤務していた30歳当時、父に誘われて訪れた寄席で太神楽に出会い、伝統芸能なのに言葉がなくても楽しめることにまず驚いた。のちにその芸ひとつひとつに「日本のおめでたい意味」をぎゅっと詰め込んでいることを知る。 高校時代に海外に憧れフランスに1年間留学していた私は、この時、太神楽が日本文化のフロントエンド商品になりえるのではないか? と直感し、太神楽の後継者を育成する国立劇場の養成所に入った。 私の留学当時のフランスは、ようやく日本のアニメが一部の人に知られていた程度で、“灰色のスーツを着て、仕事だけに生きる真面目な人々”が日本人のイメージだった。同級生に「日本人ってキスするの?」と真顔で聞かれるほどだ。 今は海外でも『OTAKU』や『KAWAII』などの日本語も固有名詞化され、日本のアニメやゲーム、コスプレ文化も大流行しているが、「伝統芸能にも素敵なエンタメがある。太神楽を通じてもっと日本に興味を持って欲しい!」と2013年よりこれまで9ヵ国で公演してきた。 旅行では行ったことのある国でも、太神楽を披露するという目的があると、思ってもみないような問題が起きたり、日本では考えもしなかった観客の反応に出会ったりすることがある。