はやぶさ2は22日着陸予定 JAXA会見(全文1)着陸精度の良い領域を選定
高度20キロメートルから降下を開始
もう1つだけコメントをここのページでさせていただくと、この地図を作るため、これDigital Elevation Mapといいます。3次元の凹凸の地形図なんですけれども、これ、10月のTD1-R3というリハーサル運用後ですね、およそ今までの3カ月間掛けてサイエンスチームが非常にここの精度良い地図を作るということに努力していただいて、何度もリバイズをかけてこの地図ができております。この地図の精度が良くなったおかげで、われわれはこの6メートルとか12メートルという非常に当初から考えると精度の要求される着陸の技術的な検討を正確にやることができたということになっております。 9ページはその着陸領域、L08-E1領域を動画で示したものです。先ほどのページとお出ししている図は同じなんですけれども、いろんな方向から見ていただくことができます。L08-E1を中心に半径3メートルの円を描いています。この領域の中に着陸を目指すということになります。ご覧になっていただくと、凹凸具合がよく把握できるかなと思います。それから、今この状態で左上がL08-B1の領域なんですけども、実際ここ、E1と比べて比較的凹凸が激しいというのが見て取れるかと思います。これ、岩の高さはどれも「はやぶさ2」の探査機の安全という意味では満たしている領域ではあるのですけれども、それにしても凹凸がかなりE1に比べたらあるということで、そこもより安全なほうはどちらかと考えたときに、われわれは地形の安全を重視して、L08-E1側を選んだという事情もあります。 次のページにいきます。10ページ目ですけれども、L08-E1に着陸するということを踏まえて着陸シーケンスを組み立てた結果がこのページになります。探査機は高度20キロメートルから降下を開始します。降下開始するのが2月21日の日本時間で朝8時ごろですね。最初は秒速40センチメートル、これは従来と一緒です。この速度で降下して、高度5キロに到達します。高度5キロメートルからは降下速度を10センチ・パー・セックまで減速します。秒速10センチに減速します。この状態でさらに半日降下をして、最後はここで言うと45メートルという地点に到達するのが2月22日の朝7時ごろになりますが、ここから先が低高度のシーケンスで、今回特にピンポイントタッチダウンの技術で、ここを大きく従来の方式から変えて、非常に狭い領域に着陸させるということのために技術検討してきた部分はここになります。