はやぶさ2は22日着陸予定 JAXA会見(全文1)着陸精度の良い領域を選定
日本時間の22日午前8時着陸を目指す
津田:皆さんこんにちは、「はやぶさ2」プロジェクトチームプロジェクトマネージャの津田です。あらためまして今日はたくさんの方にお越しいただきましてどうもありがとうございます。私のほうからは、2月に実施しますタッチダウン運用計画定まりましたので、それをご報告させていただこうと思います。 7ページ目にその概要が書いてございます。タッチダウン運用は2019年2月22日、日本時間の朝8時に着陸を目指して運用を行います。タッチダウン運用そのものは高度20キロメートルからの降下開始、それからタッチダウン後の上昇、ホームポジションに戻るというところまで含めた運用になりますので、タッチダウン運用全体としては2月20日から2月22日ということになります。実際の降下開始、高度20キロメートルからの降下を開始する時刻は、2月21日の午前8時ごろを予定しております。タッチダウン場所はL08-E1とわれわれが呼んでいるところを選びました。これについてはのちほど詳しくご説明させていただきます。今回、タッチダウンの方式として、すでに投下済みのターゲットマーカーB、これを使ったピンポイントタッチダウン方式というのを採用いたします。これによって目指すL08-E1という領域に着陸するということになります。
着陸領域には「L08-E1」を選定
次のページにその着陸領域、L08-E1領域についてお示ししている図、2種類ございます。これは前回もお見せした図になるんですけれども、前回の記者説明会ではL08-B1という領域、それからL08-E1という2つの領域がありますということをご案内していましたが、それぞれ特徴がありまして、まずL08-B1ですね。こちらは比較的広いエリアなんですが、高さ60センチ前後の岩が散在していそうであると。ですので、安全確認を十分にする必要があるという領域でした。それからTMと書いてあるのがターゲットマーカーが落ちた、10月の運用でターゲットマーカーを落とした場所ですけれども、ここからは比較的遠い場所になります。 それに比べて、L08-E1というほうはターゲットマーカーから近いというのが特徴になります。ただし、狭い領域になります。おおよその広さで言うと差し渡しでL08-B1は12メートル、L08-E1は6メートルということでした。今回選びましたのは、この2つの中で、L08-E1という、狭いけれども近いほうを選んだということになります。これはまず1つは着陸精度の話でして、これ、ピンポイントタッチダウンという方式でタッチダウンを行うということに決めた段階で、着陸精度を、ピンポイントタッチダウン用で見積もることができます。これはターゲットマーカーから離れれば離れるほど精度が悪くなります。逆にターゲットマーカーに近ければ近いほど着陸精度は良くなります。ですので、その意味ではL08-B1に降りるよりも、L08-E1のほうが近いと。ごめんなさい。着陸精度が得られるという事情があります。 その着陸精度が近い分良くなるということに比べて、このL08-B1とL08-E1という領域の大きさの違いがさほど気にならなかったというのが理由です。ですので、探査機の安全の余裕、着陸精度の余裕から見ると、一見広そうに見えるL08-B1よりも、狭いL08-E1のほうが着陸精度の余裕という意味では得られるというのが技術的な根拠になります。