ミシュラン、日本のホテル・旅館の格付けを開始、「ミシュランキー」に108軒を選定、箱根「強羅花壇」など
世界のホテル・レストランの格付け「ミシュランガイド」で知られるシュランの日本法人、日本ミシュランタイヤは、日本全国のホテル・旅館を対象に、個性あふれる魅力的な宿泊施設を3段階のキー(鍵のマーク)で評価する「ミシュランキー」掲載施設を発表した。ミシュランガイドホテルセレクションとして掲載されている国内243軒(2024年7月1日現在)のうち、最高ランクとなる3ミシュランキーには6軒、2ミシュランキーには17軒、1ミシュランキーには85軒、計108軒が選ばれた。 ミシュランは、今年4月からフランス、米国(7エリア)、スペイン、イタリアで「ミシュランキー」を発表。日本はアジアで初めての発表となる。今後、カナダ、米国の他のエリア、ドイツ、オーストリア、スイス、メキシコなど世界規模で展開していく。 3ミシュランキーは、快適さとサービス、スタイルとエレガンスの全てを高いレベルで提供し、世界で最も注目に値する最上級のホテルのひとつであり、一生に一度の特別な旅の目的地となる「最上級の滞在」と定義。神奈川県箱根町の「強羅花壇」、京都市の「ホテル ザ ミツイ キョウト」、三重県志摩市の「アマネム」、東京都の「パレスホテル東京」、東京都の「フォーシーズンズホテル東京大手町」、東京都の「ブルガリホテル東京」が選ばれた。 2ミシュランキーは、思い出に残る体験ができ、あらゆる点において「素晴らしい滞在」ができる宿泊施設。個性的かつ魅力的であり、誇りを持ち細心の配慮を心がけ運営し、人々の目を引くデザインや建築、その土地の持つ魅力が特別な場所や空間を演出していることが評価される。日本では、都市部の大型ホテルのほか、香川県直島町の「ベネッセハウス」、山梨県河口湖町の「ふふ河口湖」、沖縄県石垣市の「ユサンディ」、大分県由布市の「ENOWA YUFUIN」、兵庫県豊岡市の「西村屋本館」など地方の旅館なども選ばれた。 1ミシュランキーは「特別な滞在」と定義。型にはまらず、他にはない体験を提供するとともに、常に一歩先のサービスで、同じ価格帯の宿泊施設より多くのことを提案していることを評価。長野県軽井沢町の「ししいわハウス軽井沢」、東京都の「東京ステーションホテル」、沖縄県宜野座村の「ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ宜野座 」、新潟県南魚沼市の「里山十帖」、京都市の「源氏京都」などユニークな宿泊施設が選ばれた。 ミシュランガイド・インターナショナルディレクターのグウェンダル・プレネック氏は、日本でのミシュランキー発表について、「ミシュランキーの宿泊施設は、エキスパート(調査員)によって発掘された原石。比類のないおもてなしへの敬意の証」と述べたうえで、「東京や大阪、京都だけでなく、北海道から沖縄まで、ミシュランキーの半数以上が地方から選ばれている。国内旅行者だけでなく、海外からの旅行者を地方にも送客することで、日本のホスピタリティ産業の発展に貢献できる」と強調した。
ホテルセレクションの検索・予約が可能なプラットフォームも
ミシュランキーは、ミシュランガイドホテルセレクションから毎年選定される。ホテルセレクションは、「その土地ならではの体験」「建築・インテリアデザイン」「サービスの質・快適性」「価格に見合った体験」「独自性」の5つの評価基準で選ばれる。世界では現在のところ6000軒以上が掲載。日本では昨年11月の約170軒から243軒に増加。今後も増やしていくという。 ミシュランキーは、公式サイトでの掲載のみで、書籍の発行はない。ミシュランガイドは、世界のミシュランガイドホテルセレクションの検索・予約が可能なプラットフォームを公式ウェブサイトおよび公式アプリで展開している。
トラベルボイス編集部