【フェブラリーS】前走馬体重489kg以下は血統で明暗ハッキリ データで導く「過信禁物の注目馬」
上半期のダート王者決定戦
2月18日、東京競馬場ではフェブラリーS(GⅠ)が行われる。今年は中東遠征へと向かうトップホースたちこそ不在だが、ダート路線の新たな主役を狙う強豪が数多く出走予定となっている。 【フェブラリーステークス2024 推奨馬】一線級相手に善戦、ダートは複勝率100%! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) 近年の傾向を見ると、1番人気馬が直近5年で4勝を挙げており、比較的堅い決着が多い印象だ。できる限り買い目を絞って勝負をするためにも、人気馬の取捨選択は慎重に行いたい。今回は過去10年(14~23年)における当レースのデータを基に、「過信禁物の注目馬」を導いていく。
地方からの転戦馬はGⅠ/JpnⅠ勝利歴が重要
前走場所別に成績を見ると、中京競馬場を使っていた馬が【5-4-3-25】勝率13.5%、連対率24.3%、複勝率32.4%と好相性だ。前走が東京競馬場だった馬も【4-2-4-50】勝率6.7%、連対率10.0%、複勝率16.7%と、好走率こそ平凡だが多くの馬が馬券に絡んでいる。この2つの組が馬券圏内の大半を占めており、直線が長い競馬場を前走で使っていた馬が、当レースでも結果を残している。 一方、前走で地方競馬のレースを使っていた馬は【0-4-2-38】勝率0.0%、連対率9.1%、複勝率13.6%と結果が振るっていない。JBC諸競走、東京大賞典といったハイレベルなレースからの転戦馬も多く含まれているが、勝ち馬は過去10年で1頭も出ていない。 また、この組からは6頭が好走しているが、その内の5頭には過去にGⅠ/JpnⅠでの勝利実績があった。唯一この実績を持たずに好走したのがインカンテーション(18年3着)だが、当馬はマイルのGⅠ/JpnⅠで2度連対した経験があった。 地方からの転戦組の中で、GⅠ/JpnⅠ(牡馬混合)勝利歴があった馬は【0-4-1-21】勝率0.0%、連対率15.4%、複勝率19.2%と当レースで十分に通用している。これに対してGⅠ/JpnⅠ勝利歴が無い馬は【0-0-1-17】勝率、複勝率0.0%、複勝率5.6%と殆どが凡走している。データからも明暗がハッキリと分かれているだけに、地方からの転戦組は過去の実績に注意したい。 続いては各馬の前走馬体重に着目する。490kg~539kgの馬が【9-7-8-70】勝率9.6%、連対率17.0%、複勝率25.5%と好成績で、好走馬の大半がこの範囲に収まっている。一方で前走馬体重が489kg以下の馬は【1-2-2-43】勝率2.1%、連対率6.3%、複勝率10.4%と成績が落ち込んでいる。 この時期は乾燥しやすく、ダートは水分量の少ないタフな馬場となりやすい。馬体重に裏付けられる相応のパワーが、当レースでの成績に直結しているとデータから判断できる。 また、この組を父の種牡馬系統別に分類すると、興味深いデータが得られる。ミスタープロスペクター系の血を父方に持つ馬は、【1-2-1-13】勝率5.9%、連対率17.6%、連対率23.5%と好成績。一方、その他系統の産駒は【0-0-1-30】勝率、連対率0.0%、複勝率3.2%と全く振るっていない。 小柄な馬でも父方に、パワーを引き出すミスタープロスペクター系の血を有していれば当レースでも通用している。逆に言えば、小柄かつ父方にこの系統を持たない馬は評価を下げるべきだろう。