豪BHP、チリの銅開発に110億ドル投資へ 供給不足見据え
Fabian Cambero Daina Beth Solomon [サンティアゴ 22日 ロイター] - オーストラリアの資源大手BHPグループは世界最大の銅鉱山、エスコンディダなどチリの銅資源開発プロジェクトに少なくとも110億ドル程度を投じる計画だ。銅の供給量が全世界で今後10年間に1000万トン不足するとの見通しを見据えた動き。 BHPが18日からの週に投資家に計画の詳細を説明した。それによると、向こう10年程度の投資額は107億ドルないし147億ドルに上り、エスコンディダ鉱山とスペンス鉱山で銅鉱石の採掘量を増やすほか、セロ・コロラド鉱山を再稼働する。 BHPは主力のエスコンディダ鉱山の生産量が2025年で頭打ちとなる見通しであることから、銅の年間生産量が2030年までに30万トン程度減って160万トンとなる見込み。 BHPアメリカのブランドン・クレイグ社長は21日、銅の供給不足が2035年までに1000万トンほどに達するとの見通しを示した上で、供給不足への対応には2500億ドルものコストがかかると予想。莫大な開発費が銅資源開発会社にとって大きな負担になっているとの認識を示した。 他の資源大手も既存の銅鉱山の老朽化が進む中、増産に向けてBHPと同じような課題に直面している。