奈良・生駒市唯一のアンテナショップ27日閉店、同じ場所に初の観光案内所設置へ
近鉄生駒駅前にある奈良県生駒市唯一のアンテナショップ「おちやせん」が27日の営業を最後に閉店する。地元産品を販売し、人気を集めていたが、人員の確保が難しいとして10年以上にわたる歴史を終える。一方で、市は新たにテナントとして別業種の民間業者を公募し、本業のほかに市内で初となる観光案内所の業務を担ってもらう計画を立てている。 【写真】店内では、茶筅など奈良県生駒市の地元産品が売られている おちやせんは平成26年4月、市の地元産品を駅前に集めようとオープンした。駅改札口からつながる民間ビル3階の約80平方メートルの一室を市が購入し、高山地区の茶筅(ちゃせん)、地酒、地元産のみそや野菜などを販売。市唯一のアンテナショップとして愛されてきた。 しかし今年2月ごろ、運営を委託してきた生駒商工会議所から人手不足で、ショップの人員確保が難しく運営をやめたいという相談が市にあり、閉店することが決まった。 一方、市内には観光案内所がないことから、市は新たに募集するテナントに観光案内所業務を委託することを計画。想定される業種は物販や喫茶店、旅行業などで、本業のほかに観光案内所業務も担ってもらい、賃貸借契約の条件として明記する。市は来年1月以降テナントの募集を始め、3月までに契約を終えたいとしており、来春のオープンを期待している。 観光案内所では生駒山上遊園地やケーブルカー、「生駒聖天(しょうてん)」として知られる宝山寺などの名所を紹介するほか、生駒山のハイカーも案内する。 市商工観光課の担当者は「唯一のアンテナショップがなくなるのは残念だが、観光案内所として生まれ変わってほしい」と話している。 (張英壽)