女子高専生が「脱脂粉乳」に注目! 「牛と酪農家、どっちも生かすレザー」とは?
「牛を殺さずに生かす」は今の時代に合っている
佐久間さんたちの取り組みについて、日本大学危機管理学部教授/東京科学大学特任教授の西田亮介氏は「革製品は“牛の命と引き換え”というところがあるため、『牛を殺さずに生かす』というのは今の時代に合っている。また経年劣化による“味”が出てくるような素材になると面白い。今はプロトタイプだと思うが企業が入って本格的に生産ラインを整備したり投資されることで原価が下がることもあるだろう」と称賛した。
なぜ脱脂粉乳が余るのか?
ところで、なぜ牛乳や脱脂粉乳が余ってしまうのか? 実は学校も関連している。 農林水産省の資料によると、学校が長期休みに入ると牛乳の消費量が減少してしまう。そこで保存期間が長いバターを作って調整するのだが、この時バターの2倍の量の脱脂粉乳も生産されてしまうのだ。 ちなみに、バターと脱脂粉乳の輸入は牛乳・乳製品全体の安定した需要供給のために国家貿易で制御している。 牛乳や脱脂粉乳が余ってしまうという問題について、西田氏は「世界に目を向けることが重要ではないか」と指摘した。 「日本の牛乳の安全性は世界的にも認知されている。様々な規制や生鮮食品としての側面はあるものの、保存が効くパックを活用するなどして販路拡大を考えていくことが重要だ。なぜなら日本では少子高齢化が進んでおり、人口が減少しているのは明らかだからだ。需要喚起が必須だ」 (『ABEMAヒルズ』より)
ABEMA TIMES編集部