トランプ氏、ウクライナ特使にケロッグ元陸軍中将起用
【ワシントン=阿部真司】米国のトランプ次期大統領は27日、新設するウクライナ特使に元陸軍中将のキース・ケロッグ氏を起用すると発表した。ロシアのウクライナ侵略でトランプ氏が主張する戦闘の早期終結に向け、停戦交渉を主導するとみられる。
ケロッグ氏はトランプ氏の第1次政権で、当時のマイク・ペンス副大統領の安全保障担当補佐官を務めた。トランプ氏は声明で「力による平和をともに確保し、米国と世界を再び安全にする」と強調した。
ケロッグ氏は、トランプ氏の退任後に発足した政策研究機関「米国第一政策研究所」で安全保障チームの共同議長を務める。4月にはウクライナ侵略を巡る提言を発表し、ウクライナの和平交渉参加を米国の軍事支援継続の条件にすべきだと訴えた。提言では、バイデン政権について「米国主導の抑止力を弱め、侵略の可能性を高めた」と批判した。