「おまえらに退職金渡しておくわ」ライオネス飛鳥が受け取った“700万円”…年間300試合と芸能活動を行ったクラッシュ・ギャルズの“ギャラ事情”
引退前に渡された「700万円の退職金」
椎名 そういうアイドルとしてのギャラってどれぐらい入っていたんですか? 飛鳥 全然分からないです。1試合のギャラはわかってましたけど、芸能の仕事は会社が何割取って、自分たちはどのくらいもらっていたのかは、全然気にしてなかったから。最近、千種とは「きっと100億ぐらいは稼いだよね」って話しています(笑)。 玉袋 大袈裟じゃなく、それぐらい稼いでたと思うよ。 ガンツ 80年代半ばの日本がいちばん景気いい時代ですしね。 飛鳥 クラッシュの絶頂期、まだ「辞める」なんてなんとも言ってなかった頃、松永会長から「おまえらに退職金渡しておくわ」って言われて、その時にもらったのが700万円ずつでしたからね。 玉袋 それは相当抜いてるな(笑)。 飛鳥 千種とは「当時1億円もらっても良かったよね」って最近話をしたんですけど。 玉袋 クラッシュからピンハネしたお金で、松永兄弟はクルーザーを購入してたんだろうな(笑)。 ガンツ クラッシュはプロレス興行の人気と芸能の人気のダブルだったから、相当すごかったと思いますよ。
クラッシュ・ギャルズのバックバンドはドリカムだった
飛鳥 クラッシュ・ギャルズの5周年コンサートのバックバンドはドリカムでしたからね。 椎名 すごい! ドリカムがまだ売れる前ってことですよね? 飛鳥 そうです。だから当時から持ち歌だった『うれしい! たのしい! 大好き! 』とか『未来予想図』なんかは、売れる前から知ってたんですよ。ドリカムは「お金がないから歩いてきた」とか「全然食べてない」とか言ってたのに、1年後くらいには急にトップスターになって。以後、ドリカムの経歴にクラッシュのバックバンドだったことは載ってないんですけど(笑)。 玉袋 ワハハハハ! 消された未来予想図だな(笑)。 飛鳥 でも、ホントに5周年のビデオを見ると、クラッシュ・ギャルズのTシャツを着た中村(正人)さんがベースを弾いて、(吉田)美和ちゃんがコールしてるんですよ。 玉袋 それぐらい歌手活動も人気がありながら、年間300試合やってたっていうんだから、信じられねえよ。 飛鳥 でも、それが当たり前だったんで。全女の興行は18時半に第1試合が始まって、歌のコーナーが19時半なんですよ。でも、私たちは直前まで芸能の仕事をして、19時半ギリギリに会場入りして歌を唄って、着替えて試合をして。試合後にまた芸能の仕事があるっていう。 玉袋 よく生身の人間をそこまで働かせるよな(笑)。《インタビュー第1回、第2回も公開中です》
(「ぼくらのプロレス(再)入門」堀江ガンツ = 文)
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