マイホームを4000万円「35年」の住宅ローンで購入予定です。“変動金利”のほうが安いと思っていたのですが、これから「利上げ」されるなら“固定金利”で借りるほうがお得ですか?
「これから金利が上昇するなら、住宅ローンは固定金利のほうが安心?」 「変動金利と固定金利、今から借りるならどっちを選んだらいいの?」 マイホームを購入する際、変動金利と固定金利、どちらの金利タイプで住宅ローンを組んだら良いのかは頭を悩ませるポイントです。特にマイナス金利が終了した今、今後の金利がどう動くのかについても考慮すべきで、より難しく感じることでしょう。 本記事では、4000万円のマイホームを35年の住宅ローンで借りる場合を想定し、変動金利と固定金利のそれぞれの特徴、返済額にどれくらいの差が出るのか、どちらを選択すべきかについて解説します。 ▼住宅ローンは「繰上げ返済」すべき? メリットについて解説
変動金利の特徴
変動金利は、金利の変動によって返済額が変わる金利タイプです。ローンを組む当初の金利は、固定金利よりも低く設定されていることが多いので、ローンが開始された時には、固定金利に比べて月々の返済額が少なくなる傾向があります。 しかし、将来的に金利が上がると、返済額が増えてしまうというリスクがあります。低い金利の時に得られるメリットを受けつつも、将来金利が上がった場合のリスクを考える必要があるという点が、変動金利の特徴です。ただし、急激な返済額の増加を防ぐための安全策も設けられています。 変動金利の基準となる短期プライムレートは、2024年9月2日に、現在の年1.475%から年1.625%に引き上げられました。金利の引き上げは、実に17年ぶりのことです。 2024年9月時点では、一部の金融機関で、年0.2%台後半という非常に低い金利で借りられる場合がありますが、通常は0.5%前後の金利で提供されています。
固定金利の特徴
一方、固定金利は、ローン契約時に設定された金利が返済期間を通じて変わらない金利タイプです。返済額が一定であるため、将来にわたって安定した返済計画を立てることができます。 固定金利は、変動金利と比べて初期の金利がやや高めに設定されることが多いですが、これは将来的な金利上昇のリスクを避けるための保険とも言えます。そのため固定金利は、安定を求める人に適しています。 固定金利は、長期金利を基準として金利が決定されます。2024年9月時点では金利が上昇傾向にあり、金融機関によって幅がありますが、10年固定金利は年1.5%前後で提供されています。