【甲子園熱戦レポート│8日目】“常勝”大阪桐蔭の敗退をはじめ、波乱続きの今大会。低反発バット元年に「どんな野球をするか」の難しさ<SLUGGER>
強豪校の敗退が続いている。 昨日、智弁和歌山が敗れたのに続き、この日は第1試合でセンバツ覇者の健大高崎が智弁学園に1対2で、第2試合では大阪桐蔭が0対3で小松大谷に完封され、それぞれ敗れた。 【動画】終盤に先制して小松大谷競り勝つ!“王者”大阪桐蔭相手に完封勝利 どのチームも打線のチームと評判だったが、力なく敗れた印象だ。大阪桐蔭が夏の甲子園の舞台でマダックスを喰らうとは誰も想像していなかったに違いない。ちなみに夏の完封負けは初めてのことらしい。 もちろん、勝った方の戦いぶりを評価しなければいけない。 小松大谷は、大阪桐蔭打線をよく研究していた。ピッチングの間合いを度々変えてタイミングをずらしてきたのだ。 大阪桐蔭の西谷浩一監督はいう。 「変化球を投げる時にしっかり振って投げていたり、まっすぐのタイミングを外されたり、クイックで投げてきたり、自分たちの間合いでアジャストできなかった。アジャストさせないでおこうという向こうの計算だと思うんですけど、上手く投げられてフライアウトが増えてしまった」 完全に研究された形での敗戦だったといえよう。バットの規格が変更になっている中で持ち前の打撃を発揮することができなかった。相手の研究とバットの規格変更の2つの課題に、大阪桐蔭は力無く敗れた。 「打ち損じが多かった。自分では無くそうと思っていたけど、力が入っていた。ミスショットした感じでした。こういう大きい舞台で自分の力を発揮できなかったのは実力がなかったということ。悔しい気持ちもある」 ドラフト候補にも挙げられている3番の境亮陽は低反発バットの導入以降、パワーをつけて低い打球を打つことを心がけてきたが、平凡なフライが多く、力が入りすぎている印象は否めなかった。 今大会は低反発バットへの対応が求められる大会でもある。地区大会を勝ち抜いて来ているため、それぞれに課題を克服して来たものの、全国大会となるとまた勝手が違うようだ。元々のスタイルから変える必要があるのかもしれない。
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