SCSKがTOB、ネットワン完全子会社化 3600億円で全株取得へ
住友商事グループの中核IT企業であるSCSKは6日夜、システム開発を手掛けるネットワンシステムズの完全子会社化に向け、TOB(株式公開買い付け)で全株を取得すると発表した。取得額は総額約3600億円の見通し。ネットワンシステムズも同日開催の取締役会でTOBに賛同の意見を表明した。 両社は、経営の理念や企業文化などの親和性が高く、事業が相互補完関係にあることから、将来的な経営統合に向けた議論を重ねてきた。 完全子会社化は、両社のエンジニアリングサービスの融合により事業構造の転換を図るのが狙いで、将来的な合併と経営統合を見据えた公開買い付けに関する契約書も同時に締結しているという。 経営統合により、ネットワークやセキュリティー、クラウド、アプリケーションの提供までを一体化したデジタルサービスの展開に向け、「単なる資本提携・業務提携を大きく上回るさまざまなシナジーが期待できる」とする。 TOBでの買い付け価格は1株あたり4500円。7日から12月18日まで買い付けを行い、全株取得できない場合は株式売渡請求または株式併合の手続きを実施する予定。
電波新聞社 報道本部