桂文枝 「師匠の年齢を超えたから書いてみた」母との思い出など綴った初の自伝出版
桂文枝 「師匠の年齢を超えたから書いてみた」母との思い出など綴った初の自伝出版 撮影・編集:柳曽文隆 THE PAGE大阪
落語家の桂文枝(75)が25日、初の自伝「風に戦(そよ)いで」の出版会見を大阪市北区の大阪天満宮で行った。大阪天満宮は母親とよく来た思い出の場所ということで会見場所に選び、自身が小学生のころに撮影した場所に移動して、報道陣に母との思い出を語った。 【会見全映像】桂文枝が母への思いを込めた自伝 思い出の場所・大阪天満宮で会見
師匠の年齢を上回ったことが執筆のきっかけ
文枝は会見冒頭で「(74歳で亡くなった)師匠(5代目・桂文枝)の年齢を超えてしまったんやなと思い、これを書いてみようと思った」と話した。 タイトルについては、これまで風に揺られ、身をまかせながら「人生は風にそよいでいくんだな」という思いからつけたという。 文枝は1944年、生後11か月の時に父を亡くした。文枝の母親は大阪市北区中崎町の料理旅館で住み込みで働いた。文枝はおじの家で育ち、母が休みの時に、大阪天満宮に連れて行ってもらった思い出があり、今回の会見場所になった。
「わりと楽しんで風を受けながらきた」
報道陣から「今まで一番逆風と感じたこと、追い風と感じたことは?」という質問が飛ぶと、文枝は「逆風については、いつも逆風に感じていたし、いつも追い風やとおもっていたし。いろいろですけど、わりと楽しんで風を受けながらきたようなところはありますけど」と答えた。
「いちばん読んでほしいのは母ですけど」
会見には、大阪天満宮で母と撮影した記念写真を持参。その撮影場所へ移動し、母との思い出を語る場面もあった。 また、母は98歳だが「しゃべらんようになってきてるんですけど、体はどこも悪くないといわれて」と現在の状況を明かしていた。 また「(本は)いちばん読んでもらいたいのは母ですけど、母はわからにょうになってるから。内容は激怒することもあるかも」と続けた。母との思い出のほか、テレビやラジオで活躍しはじめたころ、創作落語についても書かれている。 会見の最後には「読み返すとはずかしいけど、同世代の人、若い人に読んでもらいたい。いつかはいいことが待ってると」と話していた。