引退会見に臨むソフトバンクの和田毅投手（撮影・穴井友梨）

　ソフトバンクの和田毅投手（43）が5日、福岡市のみずほペイペイドーム内で記者会見を開き、今季限りで引退することを表明した。引退の理由やこれまでの野球人生…。晴れやかな表情で会見に臨んだ和田投手の主な一問一答は次の通り。【#OTTOホークス情報】 ■和田毅が元タレント夫人と腕組みハニカミ2ショット【写真複数】 　―引退についてどんな思い。 　「最近決めたわけではなく、7月過ぎくらいから自分の中では固まってはいた。妻にも7月には伝えていた。ここまで皆さんに知られずに、この日を迎えられて僕としては良かったかなと思う」 　―引退を決めたのは。 　「2018年に（左肩痛で）全く投げられず、19年に復帰したのですけど、その年から駄目になったら辞めようと思って戦っていました。その中で、選手としての役割がだんだん終わりを迎えているのかなと少しずつ思い始めて、今年は特に強く感じた。それよりも選手ではない立場でホークス、そして野球界に貢献する、勉強する時間に充てたい比率が高まってきて、その比率が完全に上回ったのが今年。今年は膝の痛みだったり腰だったり、内転筋の肉離れだったり、中継ぎで投げた時も肩の痛みを感じながら、何度も注射を打ちながら投げた部分があったので、体がボロボロになっているのを、最後の方は投げながら感じていた」 　―引退を決断した後、今季終盤に1軍に上がってきてどんな気持ちでプレーをしていたか。 　「今年は膝の痛みがきつくて、正直戻れないとも覚悟をしていた。治療の甲斐あって9月に良くなっていって、もしかしたら試合で投げられるようになるかもしれないと思った時、今年（引退を）決断をして、球団のトップの方に伝えてはいた。どんな形でもいいので今年が最後だという気持ちでやっていた。どんな形でもチームに貢献できる形で終わりたいなと。最後は肉離れしてしまって日本シリーズに貢献できなかったのは申し訳なかった」 　―日本シリーズ前、どんな思いで練習していたのか。 　「（その時は引退を）球団の上の人しか知らなかったので、肉離れしてしまって『来年のためにリハビリを頑張ろう』という声を頂いた時に、自分としては今年で終わりなので。そこで初めて小久保監督や倉野コーチ、チーフトレーナーの3人だけに伝えた。『ホームにいる時はチーム中でやらせてもらえませんか』というわがままを許してもらったことに感謝します」 　―最後まで多くの人に伝えなかった理由は。 　「今年ホークスは優勝しましたし、自分の中で優勝して（ポストシーズン前に）引退試合や引退の報告をして、自分で言うのも変なんですけど、『和田さんのために日本一になろう』とかいう空気だけには絶対したくなかった。自分もほとんどチームに貢献できていませんし、優勝したの紛れもなくチーム全員の力ですし、みんなの力ですし、ファンの声援あっての優勝だと思うし、その中で私情を挟んではいけないと思いました。自分のためにという空気にはやってはいけないなと。みんなの力で勝ち取った優勝なので、みんなの力でCS（クライマックスシリーズ）、日本シリーズを戦ってほしい気持ちがありました。球団からは引退試合の話はありましたけど、そこは固辞だけにさせてもらいました」 【オススメ記事　和田の引退会見完全版】 「今考えたらありえないなと」22年間プロ生活の思い出は？ ▼下記関連リンクから▼