北朝鮮、日本を破りサッカーU‐20女子W杯で3度目の優勝
チェ・イルソン、決勝戦で1対0の勝利ゴール 最優秀選手と得点王に輝く
17歳の天才サッカープレイヤー、チェ・イルソン。最年少の彼女が、北朝鮮をサッカー20歳以下(U-20)女子ワールドカップ(W杯)のトップに押し上げる立役者となった。 北朝鮮は23日(韓国時間)、コロンビア・ボゴタのエスタディオ・ネメシオ・カマーチョで行われた2024国際サッカー連盟(FIFA)U-20女子W杯決勝戦で、チェ・イルソンの決勝ゴールで日本を1対0で下した。 北朝鮮は2006年と2016年に続き、3度目の優勝カップを獲得した。3回優勝した国は北朝鮮、ドイツ、米国だけ。同日、決勝ゴールを決めたチェ・イルソンは大会6ゴールで得点王(ゴールデンブート受賞)に輝き、最優秀選手(ゴールデンボール受賞)にも選ばれた。北朝鮮の壁に阻まれた日本は、2022年に続き2大会連続で準優勝にとどまった。 リ・ソンホ監督率いる北朝鮮代表はまさに「ベスト」という言葉がぴったりのチームだった。体力や技術、戦術などで今大会参加チームの中で最高だった。1次リーグ3試合で17ゴール、ベスト16とベスト8、ベスト4ではオーストリア、ブラジル、米国を次々と制した。北朝鮮はベスト8から決勝まで無失点を続け、優勝に至るまで大会7試合で25ゴール、4失点の記録を残した。 同日の決勝戦でも、北朝鮮は攻勢的な試合を展開し、日本を制した。勝敗を分けたヒロインは米国との準決勝でも決勝ゴールを決めた「17歳の女子メッシ」のチェ・イルソンだった。 最前方でスペースを確保し、自信に満ちた1対1とスピードを誇るチェ・イルソンは、前半15分、ペナルティエリアのコーナー付近で反対側のゴールポストに向かってシュートした。放物線の軌跡を描いたボールは、日本のDFの頭を軽くかすめてゴールネットに吸い込まれた。 北朝鮮の強攻はその後も続き、活動量と個人能力で日本を上回り、主導権を手放さなかった。日本は今年3月に行われたアジア大会の1次リーグと決勝戦で北朝鮮にいずれも敗れたため、この日雪辱を狙ったが、北朝鮮の壁を越えることはできなかった。前半のシュート数(3-6)、枠内シュート数(0-4)でも日本は北朝鮮を大きく下回った。 北朝鮮は後半にも左右の側面突破とチェ・イルソンへのクロスで日本を揺さぶり、後方から上げるロングパスを活用したボール展開、選手たちのドリブルとパス能力を武器に日本を圧迫した。終盤には足がつって倒れる選手もいたが、先制ゴールを最後まで守り抜いた。 日本は後半の追加時間フリーキックで、GKまで加勢した総攻勢を繰り広げたが、北朝鮮のGKチェ・ウンギョンが強い集中力でゴールポストを守り、勝利を手に入れた。 この日のヒロイン、チェ・イルソンは試合後の放送インタビューで「私を産んで育て、輝かせてくれた愛する母なる祖国と、両親と兄弟たちに優勝の報告、勝利の報告ができると思うと、本当に喜びを禁じえません」と語った。 17歳のチェ・イルソンは2年後、ポーランドで開かれるU-20女子W杯にも出場できる。北朝鮮の若い選手たちは今大会を通じて経験を積んだ。 北朝鮮を最強のチームに作り上げたリ・ソンホ監督は放送インタビューで、「選手たちが自分自身を固く信じ、チームが一丸となって最後まで頑張って、勝利することができた。女子サッカー選手を愛してくださり、ここまで出してくださり、優勝の月桂冠をかぶせてくださった敬愛する金正恩(キム・ジョンウン)同志に一日でも早く忠誠の報告をしたい」と語った。 キム・チャングム先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )