「値上げ続き…食べる量を減らすしか」生活保護支給額引き下げは“違法”…国との裁判は結審 広島高裁
生活保護支給額の引き下げは違法などとした裁判で広島高裁は11月18日結審し、判決は来年4月18日に言い渡されます。 生活保護の支給をめぐって国は2013年以降基準を見直し、受給者の支給額を引き下げました。 これは生存権の侵害にあたるなどとして、2014年、広島県内の受給者らが取り消しを求め提訴。 去年10月、広島地裁は、支給額の引き下げが違法であるとして、51人の処分を取り消す判決を言い渡していました。 18日の裁判では原告の1人(80)の意見陳述が行われ、「値上げラッシュが続き、主食の米まで値上がりした。単価が高くなるほど、 食べる量を減らして節約するしかない」と生活の悲痛な思いを訴えました。 裁判後の原告側の記者会見で石井誠一郎弁護士は、「お疲れ様でした。10年戦ってきて、今日控訴審が集結を迎えました」と原告らにねぎらいの言葉をかけました。 裁判がスタートした2014年から今年で10年。63人いた原告は現在では48人になりました。