<玉置玲央>「光る君へ」道兼の最期は「意味のある幸せな死」 背中をさすり続けてくれた柄本佑 担当演出とのやりとりにも感謝
吉高由里子さん主演の大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合、日曜午後8時ほか)で藤原道兼を演じた俳優の玉置玲央さん。5月5日放送の第18回では、ついに関白となった道兼だったが、生き方を改めて、よい政をしようと考えていた矢先、疫病によってこの世を去るという、運命の皮肉ともいうべき最期を迎えた。同回では、柄本佑さん扮(ふん)する弟の道長が、道兼を見舞うシーンがあったが、その裏側を玉置さんが明かした。 【写真特集】顔つきがまるで別人! 玉置玲央のすごさを見せつけた? 道兼の最期に映っていたもの
◇台本上は御簾越しの会話だったが…
道兼は、道長の次兄。主人公・まひろ(吉高さん)の母・ちやは(国仲涼子さん)を殺めたことをきっかけに、信奉する父・兼家(段田安則さん)に言われるがまま、一家の「汚れ役」を担うようになり、花山天皇(本郷奏多さん)の退位の際にも暗躍した。その後、兼家が後継者に長兄・道隆(井浦新さん)を選んだことから、自暴自棄となるも、道長の言葉に救われて、改心。都に疫病がまん延すると、自ら多くの患者が苦しむ悲田院へ……。
そこで病をもらったことで、道半ばで命を落とすことになった道兼だが、玉置さんいわく「きちんと納得のいく意味のある幸せな死」であったようだ。
道長が、道兼を見舞うシーンは、台本上は、道兼が自分の病気がうつるから、そばに来ないよう道長を突っぱね、御簾越しに会話をするはずだったが、それは道長役の柄本さんの提案で変更となった。
「リハーサルで、(柄本)佑君が演出の中泉さんに『道長は入っていくよ、寄り添うよ』と提案をしてくれたんです。本番では、道兼はゴホゴホと咳(せき)をしていて、倒れ込むところ、道長がたまらず御簾をはねのけて入ってきて、背中をさするってことになったのですが、リハの段階では確定してなかった。何日後かの撮影で、改めて佑君が『俺はどうしても入っていきたい』『寄り添うと思います、道長は』と言ってくれて、中泉さんも『そういう方向もありますね』と受け入れてくださったんです」