「投票率が上がれば社会は絶対に変わる」ジェンダーギャップの解消は私たちの世代で
これからのチャレンジは、たくさんの小さな輪をつくること
──手応えもネガティブな現実も含めて、選挙のリアルを体感された1期だったかと思いますが、候補者を支える能條さんと、議会を含めた政治の現場に立たれている鈴木さん、お二人はそれぞれFIFTYS PROJECTの役割や意義をどう感じていらっしゃいますか。 能條さん じゃあ私から。2期目も含めて、これからどういうふうに構築していけるかを考えているところですが、FIFTYS PROJECTの役割としてやっていったほうがいいなと思っているのは、各地域でのコミュニティづくりです。 例えば、鈴木さんと一緒に朝と夕方、駅前に立ってくれる人が必要な場合、電車で1時間の距離だとコンスタントに手伝うのは難しい。そう考えると、理想はそれぞれの地域でローカルなネットワークをつくって、そこから1人、2人と政治の場の代表を生み出していくこと。私たちの世代はSNSでつながっているぶん、それぞれが暮らす地域を意識することが少ないので、そこにチャレンジしていけたら。 ──近くにサポートしてくれるコミュニティがあれば柔軟に対応しやすいですし、新しい風を育む土壌にもなりますね。何かほかにも構想していらっしゃることはありますか? 能條さん これはまだ誰にも言っていなくてアイデア段階なんですけど…最近、国分寺に同年代の子たちがカフェを開いたんですよ。そこで月に1回、FIFTYS PROJECTゼミのサテライト会場としてジェンダーや政治に関心のある周辺エリアの子たちが集まっています。 どこか1カ所で100人集めるみたいなイベントもたまにやると楽しいけど、よりしなやかな運動体であるためには、3~4人とか5~6人でもいいから、小さな輪をたくさんつくっていくことが必要だと感じています。 鈴木さん それはすごく持続可能なあり方だよね。 能條さん 私たちは政治家じゃなくてNPO(社会的な問題に取り組む非営利の組織・団体)だから、政治家や候補者と有権者との間に立てる部分があると思うし、そういう機能をもっと広げていきたいなと思いますね。