オウム死刑囚7人移送、専門家らが会見(全文1)12人を死刑にしてはならない
滝本太郎弁護士の冒頭発言
滝本:今日、資料を用意しましたので、まずその紹介をします。1つは日本語ですけれども、3月15日に出した当会の要請書です。1つは12人の紹介を急遽、あらためてまとめました。私がまとめました。1つは当会の会報19号のコピーです。隣の永岡さんの活動などが紹介されています。1つは坂本堤が始めたオウム真理教被害対策弁護団のこの3月15日の声明、要請書です。1つは13人の死刑が確定した直後に、この家族の会、永岡さんが会長の、家族の会が出した声明です。最後の1つが当会でカルト問題を予防するために出したチラシの1つです。私は友人、坂本堤が消えてしまったあと、オウム被害、オウムと相対することになりました。その後、オウムの脱会カウンセリングもするようになり、また空中浮遊の写真を麻原に見られてしまったことから、狙われました。94年5月9日がサリンガス、9月はVX、11月4日がボツリヌス菌でした。サリンガスだけが証拠がしっかり出たので、刑事裁判になりました。 当会は、死刑制度が存在する日本において、しかしこの12人は、どう考えても死刑にしてはならないと考えることから、声明を出しました。この中には坂本一家を殺した人も、私を殺そうとした人も、もちろん入っています。しかし私はカウンセリングの中で、また検察側、弁護側、いろいろな立場での証人として出る中で感じてきました。この12人を死刑にしてはならないと感じてきました。麻原は頭で、彼らはまさに手足でしかなかったと感じます。特に94年6月からは、LSDそれから覚醒剤も使われ、激しい異常な精神状態にあったと思われます。それ以前の岡崎死刑囚についても、2カ月間、真っ暗な部屋の中に置かれるなど、異常な精神状態にされました。彼らは破壊的カルト集団、オウム真理教を崩壊させるためにも、また、同じような事件を起こさせないためにも、死ぬまで反省し、その考えを反芻して、時に発表してもらう必要があると思います。日本においてはそれこそをなすべきだと強く確信しています。以上です。