作り置き嫌いの料理人が考える「1週間ずっと美味しい作り置き」計画
美味しい作り置きは仕込み次第。〈ジップロック®コンテナーと電子レンジ〉をフル活用
毎日の料理の手間や負担が減らせる調理器具があれば、ごはん作りはラクになる、そしてよりおいしくなる! お掃除を自動掃除機に頼るなら、料理も便利な道具を活用しませんか? 【写真で見る】簡単!時短! センスの良い人の、つくりおき副菜レシピ4品 アイデア溢れる料理家としても人気の高い稲田俊輔さんが、おすすめの製品を使った夕ごはんに役立つオリジナルレシピを提案します。忙しい家庭にとって一番惜しいのは「時間」。優秀な調理器具や調理家電で貴重な時間を手に入れる=【お金で解決しよう!】という連載です。 今回のテーマは「作り置き」。作り置きはほぼしないし、実はあまり好きじゃないという稲田さんが考えた、「ちゃんとおいしく」「食べ飽きない」新しい作り置きの提案です!
教えてもらうのは……稲田俊輔さん
いなだしゅんすけ/料理人、飲食店プロデューサー。南インド料理店「エリックサウス」総料理長。鹿児島県生まれ、京都大学卒。和食、フレンチ、洋食、インド料理などさまざまなジャンルのメニュー監修や店舗プロデュースを手掛ける。著書に『南インド料理店総料理長が教えるだいたい15分!本格インドカレー』(柴田書店)『チキンカレーultimate21+の攻略法』(講談社)ほか。新刊『個性を極めて使いこなす スパイス完全ガイド』(西東社)『ミニマル料理』(柴田書店)は2023年度レシピ大賞を受賞。
「作り置き」は、ちょっとしたブームだそうです。「つくおき」なんていう省略語も一部では定着しているそうで……。「り」しか省略してないじゃん! とツッコみたくもなりますが、何を隠そう、僕もかつて自身のレシピ本でこの言葉を使用したことがあり、あまり大きな声では言えません。 最近の日本人はみんな忙しいから、時間のある時に作り置きをせっせと用意して、毎日の家事を楽にしよう! というのは確かに理にかなっていますね。そして特に料理好きの人にとっては、作り置きを用意する行為そのものが楽しい、ということもありそうな気がしています。 手際よく次々と色とりどりの作り置き料理が完成していくのはなかなか気持ちのいいものでしょうし、完成品がずらりと並ぶと達成感も得られます。本屋さんに行くとさまざまな作り置きレシピ本が並んでいるのには、そういう理由もあるのかもしれません。 しかし一方で、作り置きは性に合わない、という声を聞くこともあります。作るのはいいけれど、それを明日もまた食べたいとは限らないじゃないか、という話ですね。全部食べ切らなかった作り置きは当然、再び冷蔵庫に収納され、そんな中途半端な作り置きが日々溜まっていく。溜めっぱなしというわけにはいかないから、また近いうちに食べなきゃいけない。おいしいはずの料理が、なぜかノルマのようになり心の負担になっていく。このやるせなさも確かにわかります。 結局、作り置きは作る時が一番楽しくて、あとは義務になってしまうだけなのではないか、という話ですが、正直にいうと僕自身もどちらかといえばこちらの派閥です。 とはいえ、日々の料理を楽にしてくれるという根本の実利面は捨てがたい。というわけで、今回から3回にわたって、実利は追いつつノルマ感は最小に、をテーマに、新しい作り置きスタイルをご提案していきます。題して、「ジップロックコンテナーで1週間作り置き生活」!