「続編の方がヒットした映画」5選 有名シーンは実は“2”だった作品も?<『インサイド・ヘッド2』公開記念>
続編が出るたびに記録塗り替える超人気シリーズは?
■『ミッション:インポッシブル2』(2000) 往年のドラマシリーズ『スパイ大作戦』を基に、トム・クルーズ演じるイーサン・ハントらIMFの諜報員たちが巨悪を相手に世界平和のために戦うスパイアクションシリーズ。ブライアン・デ・パルマがメガホンを取ったシリーズ第1弾では、内通者の濡れ衣を着せられたイーサンが、真犯人を捜し出すさまをスリリングに描き、世界で4億5770万ドルのヒットを記録した。CIA本部に忍び込み、ワイヤで宙づりされたままデータを盗み出すシーンは、シリーズのアイコニックなアクションの1つ。 ジョン・ウーが監督を務めた第2弾では、元IMFのテロリスト、アンブローズが奪った殺人ウィルスと解毒剤を奪還するミッションに挑み、世界で5億4639万ドルと、前作を大幅に超える大ヒットを記録。SNSでは、「ジョン・ウー監督だけあって王道な感じ」「ほかのMIシリーズに比べるとかなり異色」との声も上がっている。本シリーズは、続編が作られる度に撮影技術とトムの命知らずのアクションが更新され、スケールがどんどんアップ。それを思えば、第2弾の方がヒットしたのは当然と言えそう。 ■『ダークナイト』(2008) 『オッペンハイマー』でオスカー監督となったクリストファー・ノーランが手掛けるバットマン映画。2005年に公開された『バットマン ビギンズ』では、幼少期に両親を殺されたブルース・ウェインが、秘境での修行を経て、腐敗したゴッサム・シティでバットマンとして巨悪に立ち向かうことを決意するまでを描く。 続く『ダークナイト』では、満を持して宿敵ジョーカーが登場し、バットマンとゴードン警部補、そして正義感溢れる新任検事ハービー・デントの前に不気味に立ちはだかる。底知れぬ何かを感じさせるジョーカーを演じたのは、公開前に薬物の急性中毒で惜しくもこの世を去ったヒース・レジャー。彼は本作で、アカデミー助演男優賞を受賞している。『バットマンビギンズ』も評価は高く、世界興収も3億7532万ドルと大ヒットを記録したが、『ダークナイト』は10億ドル突破とケタ違い。スーパーヒーロー映画史上最高傑作との呼び声も高く、The Hollywood Reporterでは、「『ダークナイト』はアイコニックなキャラクターを新時代に向けてイメージを一新。その結果、バットマンと彼の世界、そして彼のマルチメディアに対する見方を根本的に変えた。『ダークナイト』は21世紀で最も影響力のある続編である」※1と評価している。 『Dune/砂の惑星』などで知られるティモシー・シャラメは、『ダークナイト』を観て俳優になることを決意したことで知られる。レオナルド・ディカプリオからもらったありがたい助言「スーパーヒーロー映画とハードドラッグはするな」を忠実に守りつつも、ヒーロー映画については「脚本と監督がすばらしかったら検討しないとね」※2と可能性を残したまま。今回紹介した作品は、単独映画として観ても楽しめる素晴らしい作品ばかり。『インサイド・ヘッド2』と合わせてぜひチェックしてみて!(文:寺井多恵) ※興行収入はBox Office Mojo、評価はロッテントマトを参考。 ※1 The Best Movie Sequels of the Past 20 Years THE Hollywood reporter ※2 Denis Villeneuve and Timothée Chalamet: ‘Dune’ Dynasty THE Newyork Times