【漫画家に聞く】吸血鬼は頻尿だった……!? 種族を超えたラブコメ『とんがり耳の7つの恋』第1話がXでバズ
ハロウィン仮装の定番であるバンパイア。もしかしたら血液を栄養源にする彼らは頻尿なのかもしれない――。漫画『吸血鬼は頻尿だ』は、とある屋敷に住む吸血鬼の坊ちゃんがメイドと一緒に頻尿解決を目指すストーリーだ。 Xでバズを起こしている漫画『吸血鬼は頻尿だ』(とんがり耳の7つの恋) 本作は『とんがり耳の7つの恋』の第1話。種族を超えたラブコメを描く背景にあるものとは何だろうか。作者・晴智さん(@haaaachi_)に話を聞いた。(小池直也) ――約5万のいいねが付いていますが、反響などはいかがですか? 晴智:ありがたいことに多くの方に読んでいただけましたが、本当にバズは時の運だと思います。読んでくださった方々、ありがとうございました。 反響といえば、『とんがり耳の7つの恋』2話目をUPした時に「頻尿吸血鬼の人だ!」と認知されていて、フフッと笑ってしまいました。 ――なぜ人と吸血鬼やエルフ、オークなどの“とんがり耳”が恋愛する街「ルツヴァン」を描こうと思ったのでしょう。 晴智:私自身がファンタジー好きで種族差が大好きな人間なので、そこに「恋愛オムニバス描いてみたいな」という想いが混ざってルツヴァンが爆誕しました。 ――Xに投稿された第1話のアイデアについても知りたいです。 晴智:「亜人×ヒト」というコンセプトが決まっていたので、吸血鬼が現実に居た時の種族差は……と構想しました。幸いなことに現実には「吸血コウモリ」がいるので、そちらを参考にして「吸血鬼も頻尿なのでは?」と着想を得ました。 ――エクササイズの場面もユニークでした。ピラティスはご自分もされていたり? 晴智:ピラティスはやったことないですね。漫画に採用したシーンは実際にある頻尿対策や、担当さんと「水分をなくすにはどうすればいいか?」とワイワイ話し合って、いくつか案をまとめた感じです。 ――作画やキャラデザインについてはいかがでしょう? 晴智:作画は前作『魔女の怪画集』がダークファンタジーで黒が多めだったのもあり、今回は中間色多めでキラキラした画面作りを目指しました。 キャラデザについてはイケメンを描くのが苦手なので、毎話違う男性を描くのに苦労しました。その甲斐あって「顔がいい」とコメントをもらえた時はとても嬉しかったです。 ――要所要所で大きなコマを使ってドキッとさせる見せ場が登場するのも印象的でした。 晴智:大きなコマをドーンと使うのが好きなので、コマ割りはその影響が大きいですね。坊ちゃんのお腹を擦るシーンは大人ふたりで大真面目にやっているのが、端から見ると「何やってんだ感」があって大好きです。 ――普段から自身をクリエイティブにするためのルーティンなどはありますか? 晴智:私も秘訣があったら知りたいです……(笑)。自分の場合は日常生活で「知らなかった!」という情報を得た時に漫画に落とし込むことが多いかもしれません。 ――今後『とんがり耳の7つの恋』はどう描いていきますか。 晴智:『とんがり耳の7つの恋』はWEBで6話掲載、単行本に+1話(前後編)掲載の7つの恋を収録しています。色々な「とんがり耳×ヒト」を最後まで描いていくので、お好きなカップルが見つかると嬉しいです。
小池直也