50歳代パート主婦「厚生年金に加入するか扶養を継続するか迷います」10月から社会保険適用拡大へ
社会保険(厚生年金)に加入するメリット
社会保険に加入することで、将来受け取れる年金が「国民年金」と「厚生年金」の2つになります。 日本の公的年金は「国民年金」と「厚生年金」の2種類が存在し、国民年金は日本に住む20~60歳の人が原則加入対象です。 一方で、厚生年金は社会保険に加入している人のみが対象となっており、加入している場合は国民年金に上乗せする形で年金が受け取れるのです。 将来受け取る年金が「国民年金のみか」「国民年金と厚生年金の2つを受け取れるか」で、将来の年金額が大きく変わってきます。 ●国民年金と厚生年金それぞれの平均月額 参考までに、厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金と厚生年金それぞれの平均月額は下記のとおりです。 ・国民年金の平均月額:5万6316円 ・厚生年金の平均月額:14万3973円(国民年金を含む) 上記からわかるように、「国民年金のみか」「国民年金と厚生年金のどちらも受け取れるか」で、平均約9万円も受給額に差が生じています。 多くの人の場合、老後の収入源の柱は年金となるため、「老後が不安」と感じる方は社会保険に加入して少しでも年金額をアップさせる検討をすると良いでしょう。 では、具体的に社会保険に何年加入すれば、どのくらい年金額が増えるのでしょうか。 次章にて、社会保険に加入した場合の年金シミュレーションを見ていきましょう。
社会保険に加入した場合の「年金額の増額例」
社会保険に加入することで、増額する年金額(年額)の目安は下記のとおりです。 ●年収120万円の年金シミュレーション ・1年加入:6000円増額 ・10年加入:5万9700円増額 ・20年加入:11万9400円増額 ●年収150万円の年金シミュレーション ・1年加入:7700円増額 ・10年加入:7万6700円増額 ・20年加入:15万3500円増額 ●年収200万円の年金シミュレーション ・1年加入:1万400円増額 ・10年加入:10万3500円増額 ・20年加入:20万7100円増額 社会保険に加入して働く場合「年収」によって、増額分が大きく変わってきます。 また、厚生年金の増額には「加入期間」も大きく影響しており、加入期間が長ければ長いほど年金額が増えます。 仮に、年間の給与が120万円で社会保険に25年加入し、老後に年金を15年間受給した場合、累計約220万円も年金額が増額します。 老後2000万円が話題となっている現代において、多くの世帯が年金だけでは老後に赤字になることが予想されます。 上記をふまえ、少しでも老後の備えをしたいと考えている方は、老後資金の準備以外にも、このような年金額を増やすといった選択肢も検討することをおすすめします。